楽楽自動応対のロゴ
外国語問い合わせの自動翻訳も
「楽楽精算」などのクラウドサービスで知られるラクス(本社・東京都渋谷区)が提供する、問い合わせ自動応対システム「楽楽自動応対」は、メール処理市場で17年連続売上シェア1位(※)を誇り、累計導入社数は9千社を超えている。かつての名称「メールディーラー」から昨年、名称を変更。問い合わせ・メール対応をチームで効率化し、対応の品質向上にもつながるツールとして注目されており、すでにチョイスホテルズジャパンをはじめホテル・旅館業界でも数多く導入されている。ラクスでは、インバウンド需要の高まりや慢性的な人手不足を背景に、ホテル・旅館業界に対してもさらなる「楽楽自動応対」の活用を提案している。
■顧客要望の対応漏れ・遅れを防ぐ
「楽楽自動応対」の最大の特長は、複数スタッフによるメール対応状況を可視化し、組織的な管理体制を構築できることだ。
フロントで1台のPCを複数名のスタッフが共同で利用したり、シフト制で対応者が入れ替わったりする状況下では、どうしても対応遅れや引き継ぎ漏れが生じやすい。日々大量に届くOTAからの通知メールの中に、顧客からの問い合わせや要望のメールが紛れて見落としてしまうリスクもつきまとう。特に、スタッフが1人で判断できず支配人の確認を仰ぐような内容の問い合わせは、すぐに確認できない場合、通常のメーラーでは受信トレイの奥に埋もれがちだ。「事前の問い合わせへの返信が遅い」「相談していた内容が宿泊時にフロントへ伝わっていない」といった事態が起こると、顧客満足度の低下や本部への苦情、ネガティブな口コミ投稿につながりかねない。
「楽楽自動応対」では、メールの進捗を「未対応」「返信処理中」「対応継続中」「対応完了」と状態ごとに分けて管理。誰がどこまで対応したかがリアルタイムで可視化され、メールの見落としを防ぐ仕組みが整う。また、「コメント機能」でメールごとに対応状況のメモを残すことができ、引き継ぎ事項の共有も画面上で完結する。
予約管理システムで網羅しきれない宿泊予約前の顧客との細かなやり取りも蓄積され、時系列での一覧表示や検索によって簡単に履歴が確認できる。

対応状況の可視化のイメージ
■新人スタッフでも一定の品質を担保
メールの承認フローを設定できる機能も搭載している。新人スタッフが作成したメールを確認・承認してから送信するなどの運用が可能。経験の浅いスタッフでも、ホテルにふさわしい品質を担保した上で顧客に返信できる。
よく使う案内文や定型文をテンプレートとして登録することもでき、返信時にプルダウンから選択するだけで簡単にテンプレートを呼び出せる。
■AIで返信文案を自動生成し、作業時間を短縮
「楽楽自動応対」には、AI(人工知能)を活用した返信文の生成機能が標準搭載されている。過去のメールやFAQデータをナレッジとして活用し、最適な返信文案を自動生成するため、自社ならではのケースにも即座に対応できる仕組みだ。外部のAIツールを別途使う手間なく、メール作成時間を短縮できる。
■AIによるリスク検知でヒヤリハットから解放
クレームなどのメールは早期の対応が必要とされる一方、受信トレイのメールを1通ずつ確認する手間や、スタッフが対応方針の判断に迷うことで初動対応が遅れるケースが少なくない。
「楽楽自動応対」には、AIを活用した「リスク検知機能」がある。受信メールの内容をAIが解析、優先度の高い問い合わせを自動で判定し、管理者へ通知する機能だ。管理者は全メールを確認しなくても緊急性が高いメールを見逃さずに早期にフォローアップできる。
■インバウンド対応も
今年7月には、宿泊業界からの要望に応えようと、新たに「翻訳機能」をリリースする。訪日外国人旅行者の増加を背景に、ホテル・旅館では、外国語によるメール対応の機会が増加し、対策をせまられている。翻訳機能は、外国語で受信したメールを日本語へ翻訳する機能と、日本語で作成した送信メールを外国語へ翻訳する機能の両方が「楽楽自動応対」の画面上で完結する。英語、中国語、韓国語をはじめとする多言語に対応する。
■サポートも万全
「楽楽自動応対」の導入は、専任スタッフがサポートする。課題の整理から導入、初期設定、現場ユーザーへのトレーニングまで全てに対応する。ラクスでは「導入後のサポート体制は当社の強みの一つ。専門性の高い担当者が初回提案から運用支援までサポートする体制を整えている」と自信を見せる。
「楽楽自動応対」は月額料金制。利用ユーザー数や容量に応じて変動する。資料請求・問い合わせは、「楽楽自動応対」のウェブサイトから。
※出典:ITR「ITR Market View:メール/Webマーケティング市場2026」メール処理市場:ベンダー別売上金額推移およびシェア(2009~2025年度予測)、同レポートには旧製品名(メールディーラー)で掲載
導入事例 チョイスホテルズジャパン
チョイスホテルズジャパンは、複数の宿泊特化型ホテルを全国に展開する。グループ全体で100のホテルを展開し、全国で質の高いサービスを提供している。同社は、創業以来こだわってきたお客さまへのメール対応品質を全ホテルで担保するため、長年運用してきたメール共有管理システムを刷新し、「楽楽自動応対」を導入した。フランチャイズサービス部サービス品質管理課の小野慎也氏、小鍜冶友恵氏、菅野綾氏に、その経緯と効果を聞いた。
――ホテルと本部で情報共有しながら、お客さまからの問い合わせを管理しているのですね。
菅野氏 お客さまからのお問い合わせは共通のアドレスで受信し、各ホテルが作成した返信内容を本部が承認したうえで送信します。その際は、内容に誤りがないか、表現が適切かといった点を確認します。内容によっては、本部で文章を直接修正して送信する場合もあれば、ホテルへ差し戻す場合もあります。
――「楽楽自動応対」を導入する以前はどのような課題がありましたか。
小鍜冶氏 メール共有管理システムは運用していましたが、最大の課題は、本部として各ホテルの品質改善に取り組みにくかった点です。これまでは対応スピードなどを数値で把握できなかったので、各ホテルの状況をデータに基づいて捉えることができませんでした。改善策を考えようにも、感覚に頼らざるを得なかったのです。
菅野氏 旧システムでは、受信メールと送信メールが同じ画面に蓄積していく仕様だったため、後回しにした案件が埋もれ、対応が遅れてから気づくこともありました。もう一つは、セキュリティ面の不安です。添付ファイルの暗号化や誤送信を防ぐ機能も十分とはいえず、個人情報を扱う立場として、情報管理の面で課題感を抱いていました。1日当たり100件ほど、週明けになると400~500件のメール対応に追われるので、見落としや対応漏れを完全になくすのは困難でした。
――「楽楽自動応対」を選んだ決め手をお聞かせください。
小野氏 情報システム部と連携しながら複数の候補を比較・検証し、本部のチェック体制を維持できるか、現場のオペレーションに無理がないかなど、実用性の面から検討しました。「楽楽自動応対」を選んだ理由の一つは、返信までの速さや差し戻し回数など、品質に関わる指標を数値で把握できる点です。従来から課題に感じていた対応状況の可視化ができることで、ホテルごとの改善にもつなげやすいと考えました。また、ホテル単位で柔軟にアカウントを管理でき、本部の事務負担を軽減できる点も魅力でした。セキュリティ面でも、添付ファイルの自動暗号化や送信後の停止・取り消し機能が標準で備わっており、誤送信を防ぐ仕組みとして安心感がありました。
小鍜冶 お客さま向けと取引業者向けの対応を一つのアカウントで完結できる点も評価しました。これまではお客さま向けメールをチェックする目的で、二つのシステムを使い分けていました。この手間がなくなり、現場のオペレーションをシンプルに統合できる点は魅力的でした。これらの点を総合的に判断し、「楽楽自動応対」の導入を決めました。
――全国100ホテルへの展開や、導入後の運用はいかがでしたか。
小野氏 ラクスの担当者には、私たちの運用実態を丁寧にくみ取ったうえで、安全な運用に向けた具体的な提案を数多くいただきました。たとえば、ログイン後に自ホテルの画面へ直接遷移する設定や、自ホテル以外のメールを表示せず、他ホテルへの誤返信を防ぐ設定などです。社内ルールの再現が難しい場面でも、実現可能な代替案を提案いただけたため、運用を大きく変えずに移行できました。当社の事情に寄り添った手厚い支援があったからこそ、安心して全店展開を進められたと感じています。
――「楽楽自動応対」の導入後、特に活用している機能について教えてください。
菅野氏 最も活用しているのは、承認フロー機能ですが、ホテルスタッフが作成した返信内容を本部スタッフが確認してから送信する当社独自のプロセスを、システム上でそのまま実現できます。これにより、やり取りの流れが可視化され、確認の抜け漏れ防止にもつながっています。承認依頼を「至急」と「通常」に分けて運用できる点も便利で、多くの承認依頼が本部に届くなかでも、緊急性の高い案件を見逃さずに対応できます。
小鍜冶 ダイレクトメール機能もよく活用しています。これは設備の故障や災害時など、特定期間に宿泊予定のお客さまを条件で抽出し、一斉に案内を送れるので便利です。従来のように一件ずつ連絡したら時間がかかりますが、この機能を使えば数百件規模の案内も短時間で送信できます。
――導入後、どのような成果を感じていらっしゃいますか。
小野氏 最大の成果は、各ホテルの対応状況を詳細に数値化・可視化できるようになったことです。対応の実態がホテル任せになりがちでしたが、導入後は各ホテルの状況を客観的なデータとして捉え、全社の傾向を分析したうえで、どこに手を打つべきか判断できるようになりました。
――今回の全社的な刷新は、社内や経営層からどのように受け止められましたか。
小野氏 当社ではシステム導入にあたり、経営陣へ段階ごとに細かく報告する必要があります。今回も定期的に進捗を報告してきましたが、その際に課題となりやすいのが、導入効果を数値でどう示すかです。その点、「楽楽自動応対」はデータの抽出が容易で、試験運用の段階から具体的な数値を示せました。経営層に対しても、説得力を持って導入効果を報告できたと感じています。完了報告でも特段の指摘はなく、目的としていたセキュリティ強化と運用効率化を実現できたことを、社内でも前向きに受け止めてもらえたと考えています。

コンフォートホテル成田




