接遇介助士ホスピタントが目指す社会は、「分け隔てないおもてなし」ができる社会です。
想像してみましょう。もしも、お客さまから普段と違うリクエストを急に言われたら、あなたならどんな行動ができるでしょうか。自分の仕事を思い浮かべ、考えてみてください。
あなたがどんなにベテランであったとしても、一瞬、慌ててしまうのではないでしょうか。急に、経験のない(=知らない)リクエストを受けたら、断ってしまうかもしれません。対応するために、時間がかかってしまうかもしれません。
それは、ある意味仕方のないことだと思います。
知識もなくて、経験のないリクエストに対しては、お客さまの安全を守るうえでも、「断る」という判断をすることも、ときには正しいと思います。一方で、「なんとかして、リクエストをかなえてあげよう」と、夢中になって取り組む姿もすばらしいことだと思います。
ただ、考えてほしいのは、お客さまの気持ちです。スタッフが迷ったり、バタバタとしている様子を見ているお客さまの気持ちです。
スタッフが慌てる様子を目にしたお客さまは、「来なければ良かった」と思うかもしれません。自分がいることで、「他人に迷惑をかけてしまう」と思ってしまうかもしれません。
そのお客さまは、もしかすると、
旅行に行くことが、
食事に行くことが、
外出することが、
人と会うことが、
人に話しかけることが、
怖くなってしまうかもしれません。
本来、
お客さまの笑顔を一つでも増やすこと
お客さまの不安を一つでも多く取り除くこと
お客さまが安全・安心して過ごせる環境を整えること
思い出に残る時間と空間を提供すること
が使命です。
「スタッフが慌てる様子を目にして、迷惑をかけるのではないかと不安になり、行ってみたかった場所に行けなくなってしまう」。そのような社会になってしまうことを、防がなくてはいけません。
そのためには、正しい知識と技術が必要なのです。完璧じゃなくても良い。お客さまが笑顔になってくれる接客・接遇を目指しましょう。
* *
■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「~ホスピタリティの先にあるもの~接遇介助士ホスピタントの教科書」が星雲社から発売中。問い合わせは同社電話03(3868)3275。




