8月8日(土)限定で、東京駅を夜10時に発車し、品川駅、新横浜駅に停車、途中の岐阜羽島駅で約6時間停車した後、京都駅に朝6時44分、新大阪駅に朝6時59分に到着する深夜移動の新幹線「東海道ルミエールエクスプレス」が運転されることが発表された。7月3日にチケットが発売されたが、すぐに満席になるという人気だ。
JR東海によると、「ルミエール」という言葉はフランス語で「光」を意味し、翌朝から目的地での時間を有効に使える今回の特別列車の特徴を、「朝の光」と「新しい1日の始まり」をイメージできる言葉で表現しているとのことだ。
そして気になる運賃も、東京―新大阪で普通車指定席1万5千円、東京―京都で1万4500円、グリーン車でも東京―新大阪で2万円、東京―京都で1万9500円となっている。また、この列車に限っては窓側席のみの販売のため、隣に他の人が座ることはなく、普通車指定席では2席もしくは3席、グリーン車では2席を1人で使うことが可能となっており、快適な移動空間となる。
岐阜羽島駅で6時間程度の停車時間があるが、到着後と発車前の各30分程度、新幹線のドアを開放し、係員の案内のもと改札内の自動販売機や喫煙所を利用することが可能だ。トイレは車内にあるため、いつでも利用できるという安心感もある。なお、新幹線車内の室内灯は、岐阜羽島駅停車時間帯も含めて常時点灯となる。
今回、お盆期間中の需要が高まる日程で、まずは1日限りの実験的側面ではあるが、すぐに売り切れとなったことで繁忙期の需要の高さがうかがえる。お盆期間中は深夜でも高速道路の渋滞が発生するため、高速バスを避ける人も多い。さらに、夏休み期間中でホテル料金が上昇しているなか、通常の新幹線とほぼ変わらない金額で利用できることから、宿泊費を抑えることも可能だ。朝7時前に京都駅、新大阪駅に到着できるため、早朝から観光できるメリットもある。
例えばUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)は通常9時オープンだが、繁忙期には8時30分にオープンする日もあり、開園と同時に入園することもこの列車を利用すれば可能となる。新幹線の座席はフルフラットにはならないものの、隣に他の乗客がいないことで、ある程度ゆったりと過ごせる点も魅力だ。一定の利用者が見込めることから、将来的には年末年始やゴールデンウイークでの設定、さらには新大阪から東京方面への運行も含めて検討してほしいところで、まずは8月8日の運転が楽しみだ。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)




