【体験型観光が日本を変える448】防災意識向上と訓練怠るな 藤澤安良


 相次ぐ地震と異例のダブル台風に見舞われた日本列島。ベネズエラやフィリピンの巨大地震では多くの犠牲者が出ており、洪水など水害とともに地球の至る所で自然災害が多発している。

 災害は人的のみならず、甚大なインフラ被害につながっている。修復には生産性の伴わない多額のコストがかかる。観光にも大きな影響が出る。

 日本は途上国に比べて建造物の壊滅的被害が少ない。東日本大震災の教訓が生きており、建築の安全レベルの向上がなせる業である。増える自然災害に向けての、防災啓発の機会が増加していることも影響している。

 修学旅行でも戦争に絡む平和学習に続いて、命を守る防災学習が求められることになる。どのように生命、財産を守るのか。シミュレーションや日ごろの訓練が本番で実を結ぶことになる。

 日頃から、震災の可能性がある地域では生きる過程の中に常に防災意識がある。現場を訪れ、暮らしに直面した防災意識と訓練を学ぶべきである。

 岩手沖の地震は過去1年以内の3回とも東日本大震災に近い震源地であった。素人考えではあるが意識してしまう。そして河口湖付近を震源地とした地震は富士山の麓であり、富士山の爆発につながらないかと思ってしまう。富士山の火山活動には影響がないとの発表があった。しかし、そんな考えが風評となり、旅行が委縮してしまう。クマも同じである。正確な情報と的確な対策をすぐさま打ち出していく必要がある。

 辺野古の海で生徒が死亡した事故は小さいボートである。一方で数百トンのフェリーが行き交う離島に行く修学旅行がキャンセルになった。共通項は船だけである。知床遊覧船KAZU1や辺野古のボートとは論外なレベルであり、国の許可基準をクリアしている船まで懸念材料とされることは心外である。

 保護者の心配に学校は説明できない。取り扱う旅行会社も全く要領を得ず、現場に問い合わせをしてくる始末。協定をしているものについて、旅行会社はあらかじめ確認できていなければならない。旅行会社の社員は学校に対して正面から向き合い、お客といえども言うべきことを言わなければ、中間介在している意味がない。現場の状況を把握して、学校や保護者の心配にしっかり応え、説明し、納得させなければならない。

 学校の声を拡声器のように言ってくるだけのレベルなら旅行業と言う資格はない。とりわけコロナ後の昨今、旅行会社のスタッフや添乗員のレベルが下がったとの嘆きが多くなっている。やるべき事前確認を怠っていたり、事前提出書類が不備だったり、遅かったりと周到な準備もできずに旅行の本番を迎え、現場での行き違いが多発している。そして、学校側に正確な情報を伝えず、自社や担当者の失敗を地域側に被せてくる輩までいる。

 災害が多い時代ゆえに、防災を学ぶことと併せて、学校や旅行会社の安全に対する正確な理解を促したい。

 そして、未来へ向かうために旅行会社社員の教育の必要性を訴えたい。

 
 

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