台湾観光庁の陳玉秀長官(=写真左)と日本旅行業協会の蝦名邦晴理事長(=写真右)
日本旅行業協会(JATA)は6月16日、「もっと!海外へ」キャンペーンの開始を正式に発表した。7月1日から実施される日本のパスポート発給手数料引き下げにあわせ、より多くの日本人の海外旅行を促進することを目的としている。
台湾観光庁(交通部観光署)は、日本の海外旅行市場の成長機会を捉えるため、陳玉秀長官(署長)の訪日を機に、日本旅行業協会(JATA)の蝦名邦晴理事長を訪問して、台湾への送客拡大と、双方の観光交流・協力のさらなる深化について意見交換を行った。
JATAは、日本を代表する旅行業界団体の一つであり、日本人の海外旅行促進や国際観光交流において重要な役割を担っている。JATAによると、日本のパスポート保有率は現在約18.4%で、コロナ禍前の水準を下回っている。このため、海外旅行促進キャンペーンの展開に加え、日本政府による7月からのパスポート発給手数料引き下げを追い風として、2030年までに日本人海外旅行者数を2,000万人規模へ回復させることを目標としている。10年有効パスポートの手数料は15,900円から8,900円へ引き下げられ、7,000円の大幅な負担軽減となる。
台湾観光庁の統計によると、2025年の訪台日本人旅行者数は148万人に達し、前年比12%以上の増加となった。これはコロナ禍前の2019年実績の約7割強まで回復しており、日本市場が依然として台湾にとって重要な訪日市場であることを示している。今回の訪日では、JATAと日本の海外旅行市場の動向や送客協力について意見交換を行うとともに、台湾の最新観光スポットや旅行優遇施策を紹介し、日本の海外旅行需要の拡大を実際の訪台旅行需要へとつなげることを目指した。
台湾観光庁では、日本の海外旅行市場拡大の機会を活かすため、国際旅行者向けの再訪促進インセンティブ制度を計画しており、条件を満たした旅行者には最大8,000台湾元相当(日本円約4万円)の旅行特典を提供する予定である。
また、MICE(会議・研修・展示会・イベント)旅行向け支援策も継続し、訪台経験者の再訪やビジネス目的での来台を促進していく。日本市場の追い風と台湾側の優遇施策を組み合わせることで、日本人旅行者の訪台意欲をさらに高めたい考えだ。
日本市場は長年にわたり台湾にとって最も重要かつ安定した消費力を持つ市場の一つである。今後は初訪問客の獲得に加え、リピーターや富裕層市場にも注力し、地域観光やテーマ性の高い旅行商品の開発を推進していく。
日本の旅行市場が回復基調にあり、リピーター比率も高まる中、観光署(台湾観光庁)は今年、「最愛台湾紀行キャンペーン」プログラムを展開している。各旅行会社に向けて台中以遠や東部、離島への旅行商品造成推進を目的にインセンティブ企画を設けて、参画旅行社を受け入れている。
テーマ性のある体験型商品や周遊型商品を通じて、日本人旅行者を台湾中南部や離島地域へ誘導し、リピーターに新たな台湾の魅力を発見してもらう取り組みを進めている。
さらに近年は、日本市場に対して多様なプロモーションを展開しており、日本の旅行番組とのタイアップによる台湾特集の制作、いくたび、ふたたび台湾ランディングサイト展開、KOL(インフルエンサー)を活用したデジタルマーケティング、大規模な集客イベントの実施などを通じて市場開拓を進めている。
また、6月下旬(6/27)にはJATAとの特別観光イベントとして日本ツアー限定貸し切りによる「野柳石光~ライトアッププレミアナイト」を開催、9月には、台湾観光業界代表団を率いてツーリズムエキスポ2026に出展予定である。観光署(台湾観光庁)では、今後もJATAおよび主要旅行会社との連携を強化し、日本の海外旅行市場拡大の機会を積極的に取り込みながら、より多くの日本人旅行者の訪台を促進するとともに、地方への誘客を通じて台湾の多彩な文化、自然景観、特色ある観光資源を体験してもらい、地域観光と関連産業の発展につなげていく。

台湾観光庁の陳玉秀長官(=写真左)と日本旅行業協会の蝦名邦晴理事長(=写真右)




