【接遇介助士ホスピタントの教科書 4】ホスピタントバッジに込められた思い① 大谷晃


 社会問題になっている超高齢化社会に向けて、また身体の不自由な人に対して、または国籍やLGBTQに対して、分け隔てないホスピタリティあふれる人材「接遇介助士ホスピタント」の育成が急務です。

 いままでは個人や家庭が担ってきたことを、これからの世界では、個人に任せるのではなく、社会に関わる全ての人が「接遇」の知識と技術、「介助」の知識と技術を持つことが重要になってくるのです。

 これは、サポートを必要とする人だけではなく、現在働いている人たちや未来を担う若者にも必要な技術となります。

 あるカップルのお話です。

 新郎と新婦は東京で出会い、数年のお付き合いを経て、結婚することになりました。両家の親御様はとても喜び、結婚式の日を楽しみにしています。

 新郎は東京出身、新婦は京都出身です。中間地点で結婚式を挙げることも考えたお二人ですが、職場は東京にあり、会社の人をたくさん招待したい二人は、東京で結婚式を挙げることに決めました。

 ただ、心配なことが一つ。それは、新婦の大好きなおばあ様のこと。

 自宅から駅まで、そして京都から東京までの新幹線移動、そして結婚式に出席となると、新婦のお父さんとお母さんが、おばあちゃんの介助をするのはかなり難しいのではないかということになり、家族会議が行われました。

 「おばあちゃんに見てもらいたい」。それが、新婦の一番の希望です。

 ですが、現実的に考えると、お父さんお母さんがおばあちゃんにずっと付き添って介助することが難しく、家族会議の結論は出席は諦めるしかないということなのです。

 その話を聞いた私は、「接遇介助士ホスピタント」の必要性を強く感じたのです。

   *    *

 ■日本ホテルレストラン経営研究所=ホスピタリティ業界(旅館、ホテル、レストラン、ブライダル、観光、介護)の人材育成と国際交流へ貢献することを目的とするNPO法人。同研究所の大谷晃理事長、鈴木はるみ上席研究員が監修する書籍「~ホスピタリティの先にあるもの~接遇介助士ホスピタントの教科書」が星雲社から発売中。問い合わせは同社TEL03(3868)3275。

 
 
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