【体験型観光が日本を変える442】藤澤安良 真実見極める人間力が問われる


 5月というのに東京でも30度を超えた。35度に達する猛暑日や、夏日などが全国的に広がっている。今から夏が始まるなら日本は夏が半年あることになる。季節感や自然との関わりにも変化が生じてくる。旅のあり方や設定なども検討しなければならない。

 連休が明けたら、磐越自動車道で高校生が乗るマイクロバスが事故を起こして、死者1名の他、多数の重軽傷者が出たとの残念なニュースが飛び込んできて、その顛末(てんまつ)が徐々に明らかになり、連日報道されている。

 バス会社の業務の範囲を越えてはいないか、法律違反の白バス運行に当たる疑いはないか、運転手の技能や健康状態の確認はできていたか。学校側との契約のあり方、部活の遠征のあり方等、多くの問題が浮き彫りとなった。

 運転手不足と人件費高騰と安全管理上からバス代の値上げがあってから、この種の事案は少なくないと思われる。

 テレビのコメンテーターが公共交通機関を利用するようにすれば、などと言っていたが、人口が集中し、交通網が発達し、学校も多い首都圏と地方は大きく環境が異なっている。人口減少で鉄道も路線バスも赤字路線がほとんどとなり、どんどんと廃線が進んでいる地方では車に頼るしかない現状がある。

 今年度予算は4月に成立したばかりだが、米国とイランの戦争によるホルムズ海峡問題で原油由来の製品の高騰や不足が起こってきており、ガソリン代、電気・ガス代の値上げが国民生活を圧迫するとして、補助金を出すためなのだろうが、補正予算の検討に入るとのニュースがある。

 保護者負担の多い学費や修学旅行費の免除や活動の遠征費の一部補助など、少子化に悩む日本としては子育てにお金がかからない国にしなければ、子育て世代に負担ばかりが目立っていて、そのために親は働き、子供と向き合う機会がなくなり、いい国には決してならない。

 栃木県の田畑が広がる平和な町で強盗殺人事件が起こった。それがなんと実行犯は高校生を含む16歳の4人で、20代の夫婦も現場指示役として逮捕された。いずれも神奈川県に住む者たちで、この現場とはかけ離れており、その上に何者かがいると誰もが推察できる。いわゆるトクリュウというやつであろう。

 バールで殴るなら殺人となることは容易に判断がつくが、青春時代の彼らの生活環境である学校や家庭でいったい何が起こっているのか。

 犯罪に駆り出される原因と背景を明らかにして、若者が被害者にも、加害者にもなることのない社会を目指さなければならない。

 高齢者をターゲットにした詐欺は巧妙さを増し、投資や偽警察等、現代社会の不確実性や人の心の隙間を狙って、あの手この手を考え、被害金額は増え続けている。その悪知恵と行動力を、真っ当な仕事で発揮してほしいものである。

 スマートフォン・SNSなどに翻弄(ほんろう)され、便利さゆえにAIに頼り、フェイクといわれるニュースや画像が乱れ飛ぶ社会で、どうやって真実を見極め、正義を貫くのか。人間力が問われている。

 
 
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