JR西日本は4月30日、日本航空(JAL)、全日本空輸(ANA)の両社とそれぞれ、西日本エリアでの社会課題解決に向けた連携強化に関する協定を結んだ。いずれも2030年代をめどに鉄道と航空それぞれの予約システムから、互いの予約・決済をシームレスに行える仕組みづくりを目指す。鉄道と航空を組み合わせた広域観光ルートの構築による交流人口の拡大などでも協業。サステナブルなエコシステムの実現を図る。
JR西は、航空だけでなく、JR各社や関西の私鉄、タクシーや物流、体験コンテンツの提供企業者等と協業することで、共創プラットフォームを形成し、移動におけるサステナブルなエコシステムを実現。同プラットフォームによる30年の取扱高目標を340億円に設定する。
今回の両協定も同プラットフォーム形成の一環。JR西とJAL、ANAは、それぞれ結んだ協定による取り組みを「移動体験の共創エコシステム」と位置づけ、(1)鉄道と航空のシームレスな予約による「顧客価値体験の向上」(2)広域観光ルートの構築による、インバウンドを中心とした「交流人口の拡大」(3)二地域居住の推進による「観光人口の拡大」―の三つの価値提供に取り組む。JR西では、両協定での取扱高の目安を30億円とした。
(1)については、JR西とANAは24年3月から国内向けに、JR西のインターネット予約システムとANAのMaaSを連携し、それぞれの予約システム上で検索、予約ができる仕組みを構築している。
(2)については、JR西とJALが24年9月に、JALとJR西運行の特急「くろしお」を組み合わせた旅行商品を発売した実績を持つ。
JAL、30年代に相互購入可能に
両協定のうちJALとの協定に関しては、予約システムの連携に取り組むのは初めて。30年代に各会員ID、UIから双方のチケットの予約、購入ができるようにする。手始めに、同社の各種特急や周遊パスをJALの公式SNSで勧めるなどの取り組みから検討する。
広域観光ルートの構築に関しては、第1弾として両社が県とも連携協定を結ぶ和歌山県エリアでの協業施策を進める。具体的には、JAL国内線とJR西の周遊パスを連携させた旅行商品の設定を行うほか、特急「くろしお」の一部車内で、JALの客室乗務員による地域案内や食体験などの特別サービスの提供などを実施する。
二地域居住推進に関しては、JALグループが展開するプログラム「つながる、二地域暮らし」の知見を活用、両社で新たに「西日本、二地域暮らし(仮称)」プログラムを実施。JR西のポイントプログラム「WESTERポイント」とJALマイレージを使った二地域居住者の移動負担軽減策などを実施して、二地域居住を後押しする。
ANA、海外向け予約機能も連携へ
JR西は、航空だけでなく、JR各社や関西の私鉄、タクシーや物流、体験コンテンツの提供企業者等と協業することで、共創プラットフォームを形成し、移動におけるサステナブルなエコシステムを実現。同プラットフォームによる30年の取扱高目標を340億円に設定する。
今回の両協定も同プラットフォーム形成の一環。JR西とJAL、ANAは、それぞれ結んだ協定による取り組みを「移動体験の共創エコシステム」と位置づけ、(1)鉄道と航空のシームレスな予約による「顧客価値体験の向上」(2)広域観光ルートの構築による、インバウンドを中心とした「交流人口の拡大」(3)二地域居住の推進による「観光人口の拡大」―の三つの価値提供に取り組む。JR西では、両協定での取扱高の目安を30億円とした。
(1)については、JR西とANAは24年3月から国内向けに、JR西のインターネット予約システムとANAのMaaSを連携し、それぞれの予約システム上で検索、予約ができる仕組みを構築している。
(2)については、JR西とJALが24年9月に、JALとJR西運行の特急「くろしお」を組み合わせた旅行商品を発売した実績を持つ。
ANA「経済効果大きく」 JAL「セット商品販売」
4月30日、JR西日本本社で行われた連携協定締結式には、JR西日本取締役兼専務執行役員の奥田英雄、ANA取締役専務執行役員の石井智二、JAL常務執行役員の宮坂久美子の各氏が出席、協定書に調印した。
奥田氏は「鉄道と航空という業界の関係を超えての連携は、西日本エリアの経済活性化につながる」と述べた。
また、石井、宮坂両氏ともに連携による効果に期待を寄せ、「JR西日本さんが持つ情報、知見を、当社のチャネルを通じて海外に発信していくことで多くのお客さまをお連れし、そのことによって経済の発揮効果を大きくしていきたい」(石井氏)、「JR西日本さんの『WEST QR関西・南紀エリアパス』と当社の羽田―南紀白浜便の航空券がセットになった旅行商品を6月1日以降、順次、海外の主な旅行会社に販売する」(宮坂氏)と話した。
【内井高弘・小林茉莉】


JR西日本の奥田氏と締結式に臨む、JALの宮坂氏(上写真右)と、ANAの石井氏(下写真右)




