ANA Digital Gate株式会社は4月22日、エバー航空(EVA Airways Corporation、本社:台湾桃園市)と「Mileage Transfer Agreement」を締結したと発表した。これにより、同社は国内で初めて(※2026年4月22日時点、同社調べ)エバー航空マイレージプログラムの国内提携パートナーとなった。インバウンド需要の獲得を目指す国内事業者向けの新たな集客・プロモーション支援サービスを4月より本格展開する。
台湾インバウンド市場の現状
台湾からの訪日客数は2024年・2025年ともに国・地域別で第3位(韓国946万人、中国910万人に次ぐ)を記録。2025年の訪日台湾人数は過去最高となる延べ676万人に達した。これは台湾の人口の約29%、実に「3〜4人に1人」に相当する数字だ。
消費面でも存在感は際立つ。2025年における台湾からの訪日客の消費額は前年比11.1%増の1兆2,110億円と過去最高を記録し、国籍・地域別消費額シェアでは12.8%で第2位(第1位は中国の21.2%)を占める。
加えて、台湾ではポイントやマイルなどのロイヤルティプログラム市場が急成長しており、2028年に向けて約25.9億米ドル規模に達すると予測されている(ResearchAndMarkets.com「Taiwan Loyalty Programs Market Intelligence Databook」、2024年発表)。マイル・ポイント文化が日常に根付いた市場であることも、今回の提携の背景にある。
サービスの三本柱
今回の提携によって開始するサービスは、大きく三つの機能で構成される。
一つ目は「利用促進・来店誘致」だ。対象店舗での商品購入やサービス利用に応じて、エバー航空のマイレージプログラム「Infinity MileageLands」のマイルを特典として付与できる。「マイルが貯まる」という付加価値が、訪日客の来店・購買を後押しする仕組みだ。
二つ目は「認知拡大」。エバー航空の公式ホームページなど同社が保有する各種媒体を通じ、訪日を予定している、あるいは訪日中のマイレージ会員に向けて商品・サービスをプロモーションできる。
三つ目は「顧客化・リピート促進」。台湾からの旅行者はリピーター層が厚いことが特徴とされており(国土交通省観光庁「訪日外国人の消費動向 2024年年次報告書」)、「マイルが貯まるお店」として認知されることで、次回来日時のリピート来店や継続的な購買につなげることを狙う。
エバー航空の国内11空港ネットワーク、地方創生にも寄与
エバー航空は2026年4月時点で、羽田・成田・関西・福岡・新千歳・青森・仙台・小松・神戸・松山・那覇の国内11空港に就航している。東京・大阪などの主要都市にとどまらず、日本各地の地方都市を訪れる台湾旅行者に対してもダイレクトにアプローチが可能であり、地方創生への貢献も期待される。
ANA Digital Gate株式会社はこれまで、ANAグループが保有する約4,400万人(ANA統合報告書2025)の顧客資産をベースにマーケティング事業のノウハウを蓄積。この知見と、エバー航空の充実した国内ネットワークを組み合わせ、事業者とエバー航空マイレージ会員をつなぐ架け橋となることを目指すとしている。
5月から先行5社でマイル付与開始
本プログラムの提供開始にあたり、先行導入企業として以下の5社が名を連ねた(五十音順)。2026年5月より順次、マイル付与サービスが始まる。
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株式会社京王百貨店:京王百貨店 新宿店
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株式会社SmartRyde:空港送迎サービス「SmartRyde」
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株式会社トリファ:海外eSIMアプリ「trifa」
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株式会社NearMe:配車サービス「NearMe」
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株式会社ビックカメラ:全国18店舗(池袋本店、池袋カメラ・パソコン館、池袋西口店、池袋西口IT tower店、有楽町店、新宿西口店、新宿東口店、AKIBA、渋谷東口店、渋谷ハチ公口店、札幌店、Select札幌狸小路店、名古屋駅西店、名古屋JRゲートタワー店、なんば店、天神1号館、天神2号館、Select那覇国際通り店)





