日本空港ビルディングとENEOS、羽田空港のCO2フリー水素利用の実現に向けた連携協定を締結


 日本空港ビルデング(日本空港ビル、横田信秋社長)とENEOS(山口敦治社長)は2024年4月10日、東京国際空港(羽田空港)の脱炭素化に向けたCO2フリー水素利用の実現について、共同検討を行うための連携協定を締結した。

 両社は本協定において、羽田空港旅客ターミナルビルで国内空港初※1となる「水素発電コージェネレーション※2の導入」および「水素供給インフラの整備」に向けて、2030年頃の水素利用実装を目指し検討を進めます。

 具体的には、京浜臨海部の水素供給拠点から、羽田空港旅客ターミナルビルへCO2フリー水素を供給し、水素発電コージェネレーションを通じた電力および熱の供給検討を行います。これにより、2030年頃における「羽田空港旅客ターミナルビルへの水素発電による電力・熱供給の実現」と「CO2排出量の削減」を目指します。

 日本空港ビルは、グループの長期ビジョンである「To Be a World Best Airport~世界で最も評価される空港、すべてのステークホルダーの満足の追求~」の実現を目指しています。重要課題の一つとして「気候変動への対策」を掲げ、2030年度CO2排出量を2013年度対比46%削減、2050年ネットゼロの実現に向けて取り組んでいます。この一環として、これまでに大田区や川崎市の2自治体およびENEOSを含む官民6者で「東京国際空港及びその周辺地域におけるCO2フリー水素利活用モデル調査※3」を行うなど、空港と周辺地域との連携を通じて、水素社会の実現に向けた取り組みを進めています。

 ENEOSは、グループの長期ビジョンにおいて「エネルギー・素材の安定供給」と「カーボンニュートラル社会の実現」との両立への挑戦を掲げ、水素事業はその実現に資するものとして取り組みを加速しています。その一環として、水素の貯蔵・運搬に適した水素キャリアである有機ハイドライド(LOHC)※4の一種、「メチルシクロヘキサン(MCH)※5」等を用いた水素サプライチェーンの構築を検討しています。さらに、持続可能な航空機燃料(SAF)や合成燃料など次世代エネルギーへのトランジションを着々と進め「明日のあたり前」をリードしてまいります。
 
 両社は、これまで培ってきた技術・知見を活かし、羽田空港における水素利用に向けたCO2フリー水素サプライチェーンの構築を検討することで、脱炭素社会の実現を目指します。また、地域全体でのカーボンニュートラル推進に関する多様な取り組みとも連携し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。

※1 旅客ターミナルビル用途としては国内初

※2 発電時に生じる廃熱も同時に回収するシステム

※3 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託調査

「水素社会構築技術開発事業/地域水素利活用技術開発/水素製造・利活用ポテンシャル調査」

※4 Liquid Organic Hydrogen Carrier:液体有機水素キャリア

※5 水素ガスの500分の1の容積で常温常圧の液体。貯蔵や輸送等、取り扱いが容易なことが特徴

【本連携協定による検討内容イメージ】

※図はイメージであり、設置や設置場所が確定しているものではありません

 
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