【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 550】2021年に取り組みたいこと4 アルファコンサルティング代表取締役 青木康弘


 前回に引き続き、アフターコロナ下でも収益力の高い施設になるための取り組みポイントを紹介しよう。2020年は新型コロナウイルスに翻弄(ほんろう)された年だった。秋口から本格化したGo Toトラベル事業により観光客回復の道筋が立ったかと思いきや、第3波により先行きが不透明になってしまった。21年中盤までには訪日外国人受け入れ再開やワクチンの普及、オリンピック開催決定などにより正常化を期待したい。

 4、充実する補助金・助成金を積極活用する

 新型コロナの影響が続く中、政府は旅館・ホテル、観光業を対象として重点的に補助金、助成金制度を準備している。例年にない充実した予算枠とメニューが準備されているので積極的に活用しよう。

 老朽化に悩む施設であれば、「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」を検討したい。宿泊施設、飲食店、土産物店等を対象に施設改修費用を2分の1補助してくれる。運営に悩む施設を対象とした専門家派遣や融資制度の拡充も計画されている。

 日本政策金融公庫が提供する「観光産業等生産性向上資金」について、事業計画を策定し、生産性向上を図る観光産業事業者が貸付対象として拡充されることとなった。露天風呂付き客室や個室食事処への設備投資、セルフオーダーシステム等の導入も対象となる。設備資金、運転資金として7億2千万円を上限に貸し付けする制度(中小事業)となっているのでぜひ活用したい。

 施設改修は別の名目でも補助制度がある。「訪日外国人旅行者受入環境整備緊急対策事業」では、宿泊施設のバリアフリー化のほか、非接触型システム、混雑状況センサー等が補助対象だ。バリアフリー工事と同時に客室のリニューアルを図るのも一案である。

 アフターコロナに向けて斬新な取り組みをしたいのであれば、「宿泊施設を核とした地域における新たな観光ビジネス展開支援」の申請をお勧めする。露天風呂付き客室への改修プラン作成や非接触型チェックインシステム、ワーケーション整備のための改修などが助成対象となる。

 レストランやフロント機能などの統合や、後継者難に悩む施設の複数事業者による承継、地域と連携したアクティビティの造成といったことも助成対象となる。攻めの経営に転じるきっかけにしたい。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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