皆さんは「レストランバス」をご存じでしょうか。オープントップのダブルデッカー(天井が開閉式の2階建てバス)の1階を料理が作れるキッチン、2階を25名が着席でき食事やお酒を楽しめる客席に改造したバスです。各地の名所などを走り、座席から開放的景色を楽しみながら、旬の食材やその地方の食材を生かしたヘルシーなフレンチや和食のフルコースを堪能できるというもの。現在、東京・京都をはじめ国内十数カ所で実績があります。
実は当社、昨年4月に19新卒が入社した際の新入社員歓迎会をこのレストランバスで実施しました。バス業界に特化した会社だから歓迎会もバスでやろう!ということで実現したのですが、これが予想以上に大好評でした。日比谷ミッドタウン前を出発し、皇居、国会議事堂、東京タワー、レインボーブリッジ、お台場、歌舞伎座など東京の人気スポットを回りました。ちょうど桜の季節で桜の花びらがひらひらと舞い込み、心地良い風が吹く中、食事も雰囲気も満喫することができました。約2.5時間のコースでしたが、充実した歓迎会となりました。降車後、お客さまとの会食で使いたい!プライベートでもまた乗りたい!というような声も多数挙がっていました。
この「レストランバス」は、三菱ふそう社の「エアロキング」という国産「ダブルデッカー」(2階建てバス)を改造しているものですが、需要の低迷などからメーカーは既に生産を中止しているため、現在は中古車両しかなく、その中古車両も年々廃棄により台数が減少しています。もっといろいろな地域で増車の可能性があるはずなのですが、改造する車両を確保するのが厳しいとのこと。ということは、現在走行しているレストランバスはとても貴重な存在と言えます。機会があれば、ぜひ一度ご乗車してみて下さい。
(リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)