日本政府観光局(JNTO)は17~19日、来年のラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の開催地の一つ、岩手県釜石市への視察旅行に東京駐在の海外メディアを招請した。試合会場となる釜石鵜住居復興スタジアムの開場記念イベント(19日)や釜石市の観光スポットなどを紹介。海外メディアによる情報発信を通じて、ラグビーW杯を契機とした訪日外国人旅行者の誘客拡大につなげる。
ラグビーの人気が高い英国、フランスを中心に、ガーディアン紙、ロイター通信、AFP通信などメディア9社を招いた。完成した釜石鵜住居復興スタジアムの開場イベント、釜石鉱山、カキ養殖場などのほか、漁船を使って尾崎半島に案内して、浜焼きやビーチクリーンなども体験してもらった。
新スタジアムや観光スポットだけでなく、ラグビーW杯に向けた地元の盛り上がり、東日本大震災からの復興の様子を発信するため、旅館の女将、学校長や生徒などの市民へのインタビューの機会も海外メディア向けに設定した。
アジア初となるラグビーW杯日本大会は来年9月20日~11月2日に開催。釜石鵜住居復興スタジアムの2試合を含めて日本国内12都市で48試合が行われる。公認チームキャンプ地も全国52カ所に上るなど、日本、地方の魅力を世界に発信する好機となっている。
JNTOでは今年2月、理事長・総括理事直轄の部署としてラグビー・オリパラ戦略推進室を設置。東京オリンピック・パラリンピックとともに、ラグビーW杯日本大会を契機としたインバウンド振興を目指す。大会の期間中だけでなく、終了後も、地方などへの旅行需要が増加するよう取り組む。
釜石鵜住居復興スタジアムを取材する海外メディアの一行