利用しやすい料金でより簡便に
結婚式で使用される楽曲の著作権使用手続きを代行する音楽特定利用促進機構(ISUM=アイサム、東京都渋谷区)の管理楽曲数が昨年2万曲を突破した。3月16日時点での管理楽曲数は約2万1500曲。内訳は邦楽が約2万曲、洋楽が約千曲。岸原孝昌、薄井利美両理事によると、「今年12月までに2万5千曲になる見込み」という。ISUMの設立は2014年で、設立から8年が経過したが、「今まで適正に権利処理をしてきたことが評価され、利用者からの信頼感が高まっている」と話す。
設立のきっかけは、「プロフィールムービーなど結婚式で上映する映像に楽曲を利用したいが、レコード会社などの許諾を取るのが大変」といった消費者の要望に応える形で日本レコード協会や、日本音楽著作権協会などとの協議を経て発足。当初の管理楽曲は500曲だった。
新郎、新婦はISUMに登録している事業者に相談すれば、気に入っている楽曲を煩わしい手続きが不要で、合法的に、かつ、ワンストップで利用可能。レコード会社や芸能プロダクションなどの権利者を通さずに利用手続きを終えられる。
現在、ISUMに登録している事業者は約700社。映像やBGM制作会社などの大手はほぼ加盟済みで、ほかにもホテル、結婚式場なども登録。
この4月以降は、これから結婚式を控える人への認知をさらに高めるためウェブによるセミナーの開催や、現在、管理楽曲数が少ない洋楽曲の登録を増やしていく考え。また、この3月までに利用された楽曲の上位ランキングの発表を予定する。
岸原、薄井両理事は、「最近、記録ビデオは上限金額が設定されたことで、曲数を気にせず収録できるようになった。また、ISUMでは割引制度が適用されているため、楽曲利用の手続きが簡便な上に、優遇された金額で利用できる」としている。