神戸夙川学院大学は6日、神戸市内の同校でシンポジウム「インバウンド観光の未来のために」を開いた。観光事業者や地元関係者、学生など約130人が参加。パネルディスカッションでは、インバウンドの現場を知るパネリストから、観光振興のために解決すべき課題などが示された。
シンポジウムは、同大が取り組む文科省委嘱事業である、「インバウンドの特性を理解し地元産業を国内外に発信できる人材」の育成に向けた観光教育プログラム開発事業の一環。同事業をきっかけに2月20日に設立された「日本インバウンド教育協会」の設立記念イベントでもある。
シンポジウムでは、同事業の概要や、開発したeラーニング教材などについて報告した第1部に続き、第2部として「インバウンド観光の未来のために」をテーマにパネルディスカッションを開催。
前田出・生涯学習認定機構代表理事をコーディネーターに、鶴保庸介・参院議員、中村好明・ジャパンインバウンドソリューションズ代表取締役、村山慶輔・やまとごころ代表取締役、小野田金司・同大観光文化学部学部長の各氏がパネリストとして登壇し、外国人目線の重要性や外国人の関心の広範さ、消費税免税の全品目への拡大がもたらす効果など、さまざまなトピックについて意見を交わした。
このうちインバウンドに携わる人材については、小野田学部長がアジアからの留学生の果たす役割の重要性に触れ、働きながらも落ち着いて学べる態勢づくりの必要性を指摘した。このほか村山代表は、人材育成の先にある問題としてイン関連の就職先の不足を指摘。大企業とのコミュニケーションを密にすることが関連雇用の拡大につながると訴えた。
パネルディスカッション