栃木県は22日、県内観光振興のため、旅行者向けのプレミアム付き宿泊旅行券を発行した。販売価格は3千円で「5千円分の宿泊旅行券として利用可能」(観光交流課)という。県内約270の旅館・ホテルが参画している。昨年1年間の観光客入込数は前年比12.8%の大幅減。ここにきて回復の兆しも見せつつあるようだが、宿泊旅行券で誘客に弾みを付け、巻き返しを図る。
この宿泊旅行券は「元気度 日本一 とちぎ“券”」で、「やすらぎの栃木路」共同宣伝協議会が実施する夏・冬の観光誘客キャンペーンに合わせ発行する。東京ソラマチ内の「とちまるショップ」の開業と同時に、同ショップや県観光物産協会が運営する宇都宮市の「おいでよ とちぎ館」、一部の旅行代理店など、県内外の指定窓口で販売を開始した。
販売枚数は2万枚を予定している。22日から発売したのは夏季分の1万枚で、8月31日まで販売する。利用期間は6月15日〜9月30日。購入できるのは1人4枚までで、利用限度が1泊に付き1人まで。「同じ宿に連泊する場合も1人1枚まで」と同課。
5千円未満の利用の場合はお釣りはでない。また、現金と引き換えもできない。
主要宿泊施設の多くが参画しており、日光エリアで44軒、鬼怒川・川治温泉エリア29軒、湯西川・川俣・奥鬼怒川温泉エリア12軒などとなっている。
22日の販売当日、おいでよ 栃木館には午前9時の開店前から行列ができ、当日は500枚ほど販売。「2千枚を用意していたが、29日午前中にすべて売れた」という。
25日現在、那須庁舎売店や日旅サービスベルモール宇都宮営業所、東武トラベル宇都宮支店など数カ所ではすでに販売を終了しており、「売れ行きは好調」と同課担当者の声も弾む。
売れ行きは好調だ