日本旅行と京浜急行電鉄は１日、事業連携と京急グループの一部事業譲渡で基本合意した。京急沿線への誘客拡大などで連携するほか、来年２月２８日に京急グループの京急観光の一部店舗事業と外販事業を日旅に譲渡する。
連携は「訪日外国人や国内旅行者の誘客拡大およびサービス向上」「沿線顧客や京急グループへの旅行関連サービスの提供」「インバウンドおよび沿線活性化に関する情報提供および調査」の３点。具体的な内容は両社で協議する。
京急観光の日旅への事業譲渡は、同社９店舗のうち６店舗（川崎アゼリア、横浜ポルタ、上大岡、金沢文庫、横須賀、久里浜）と外販事業（法人・団体営業部門）。譲渡予定日は来年２月２８日で、譲渡価格は今後協議の上決定する。
日旅は今年度から始めた中期経営計画「ＶＡＬＵＥ ＵＰ ２０２０」で地方創生事業への取り組み強化を進めている。今回の事業連携で、京急沿線の観光素材や施設を活用した商品造成や誘客プロモーションを行い、沿線の活性化を目指す。また西日本方面などの旅行商品を京急沿線顧客に提案強化し、交流人口の拡大を図る。
京急は中期経営計画で訪日外国人需要の取り込みや都市近郊リゾート三浦の創生を重点戦略としていた。京急観光の事業譲渡は、ネット販売の拡大で事業環境が厳しくなっていたことも背景にある。
