台湾文化センターは1日、台湾の漫画家 左萱氏が描いた年間イベント計画パンフレットを作成したと発表した。
台湾文化センターの王淑芳・センター長は、今回のパンフレットについて、「同センターでは毎年数十もの台日文化交流計画を実施しており、これらの交流イベントを広く告知するために毎年パンフレットを制作し、日本の方々に配布している。このパンフレットは、台湾文化を紹介するにあたり最初に手に取るものとなる。日本は漫画大国なので、漫画に非常に理解がある。日本の方々に台湾文化の特色や文化のクオリティー、ブランドなどを感じていただくため、近年台湾では優秀な漫画家が多く育っていることから、台湾文化の特色を漫画で表現してもらった。日本の方々に漫画を通して台湾の特色を知っていただき、また台湾にも国際レベルの漫画家がいることもアピールしたい」と述べた。
今回のパンフレットのイラストを担当した漫画家の左萱氏は、2016年に日本国際漫画賞に入賞。アングレーム国際漫画祭、ドイツ・フランクフルト・ブックフェア、北九州国際漫画祭にも出品経験がある。左萱氏の初の長編作品『神之郷(かみのふるさと)』は、桃園・大渓の関聖帝君祭をテーマにした作品で、日本語版も出版されたほか、アニメ化も予定されている。
左萱氏は、「美しい風景と美食のほか、台湾の日常生活における小さな美を表現したいと思った。例えば窓際に飾られた花や古いタイルなど、台湾らしい特徴を詰め込んだ。イラストが完成したとき、私ももう一度、台湾各地を旅したくなった」と語った。
今回のパンフレットの編集を担当した蓋亜文化の李亜倫・編集長は、「左萱氏の画風はのびのびとしていて、色彩はカラフルではあるが落ち着いている。今回は文学、建築、茶芸、鉄道といった台湾の特色ある文化を創作の素材とし、著名な紙面デザイナーである朱疋氏により、わかりやすくソフトなデザインとなっている」と解説した。
同パンフレットは、日本における台湾文化イベントの紹介のほか、台湾漫画基地、衛武営国家芸術文化センター、国家鉄道博物館準備処、台中国家歌劇院などの台湾文化に関するのスポットも紹介している。
台湾文化センターでは今後、このイラストを配布用のノートやクリアファイル、紙袋などのデザインに採り入れることを決定しており、台湾の漫画文化を日本に向けてPRしていく。