宿泊施設関連協会(JARC、林悦男理事長)は7日、第8回JARCゼミナール「ラグビーワールドカップまで半年。まだ間に合うインバウンドビジネス」を東京都千代田区の同協会事務所で開いた。講師は、同協会理事でやまとごころ社長の村山慶輔氏が務めた。
村山氏は「2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピック、2021年ワールドマスターゲームズ関西。ゴールデンスポーツイヤーズの到来がインバウンドを加速する」と強調した。
ラグビーワールドカップ日本大会は、12都市・12会場で48試合、開催期間は9月20日~11月2日の44日間。海外観客数は約41万人と想定され、「参加国はヨーロッパ、オセアニアが中心で、ファン層は富裕層が多い」と説明した。
その上で、2015年にほぼ同規模で開催されたラグビーワールドカップイングランド大会の実績数値を「海外観客1人当たりのチケット購入枚数は平均2~4枚」「平均滞在日数は、遠方からの旅行者が14日間、欧州からの旅行者が3~4日間」「海外観客1人当たりの消費額を平均2400ポンド(1ポンド・185円換算で約44万4千円)」と紹介し、期待される経済効果の高さを示した。
またラグビーファンの主な特徴として、(1)アルコールの大量消費(2)日本初心者も多い(3)滞在型で日本ならではの体験を求める(4)ベジタリアンやタトゥーがある方もいる―を挙げた。タトゥー対応については、観光庁がホームページに掲載している「入れ墨(タトゥー)がある外国人旅行者の入浴に際し留意すべきポイントと対応事例」の内容を紹介。さらに、別府市が英語サイトで「入れ墨があっても入浴できる100の温泉」を公開している事例も紹介。グーグルマップ上で、大浴場に入浴可能な50施設を水色、貸し切り湯のみの40施設はオレンジ色、足湯・手湯10施設は青色に色分けして表示しているとした。
JARCゼミナール