食料自給率の向上に貢献した取り組みを顕彰する「フード・アクション・ニッポンアワード2013」の表彰式が3日、東京の大手町サンケイプラザホールで行われ、福島県磐梯熱海温泉の「株式会社栄楽館 ホテル華の湯」が、東日本大震災の被災地の食と農の復興に貢献した企業や団体に贈られる「食べて応援しよう!賞」を受賞した。同賞の制定以来、3年連続の受賞となる。
イベントは農林水産省が進める食料自給率を向上させる取り組み「フード・アクション・ニッポン」の一環で同実行委員会が主催しており、今年で5回目。今回は最高賞の大賞をはじめ、商品部門、販売促進・消費促進部門、流通部門の各最優秀賞など、12の賞が設定され、全国から800件を超える応募の中から55件が各賞を受賞した。「食べて応援しよう!賞」は、東日本大震災が発生した2011年からの設定。今年はホテル華の湯を含めて5件が受賞した。
ホテル華の湯では、館内のビュッフェダイニングで使用する野菜の85%を地元福島県産にしているほか、全65種類の料理レシピをビュッフェ利用者に公開。そのほか同県平田村の学校給食に同メニューを取り入れたり、いわき市に避難している富岡町民らを対象にした料理教室を開くなど、福島県産の食材を普及させるさまざまな取り組みを進めている。
表彰式には同社から菅野豊臣取締役常務・総支配人と齋藤正大取締役・総料理長が出席。「来年に向けて新たな取り組みを進めたい」と4年連続の受賞に向けて抱負を語った。