トップツアー、テーマ性の高い旅を提案


12人が参加した土井酒造場でのツアー

12人が参加した土井酒造場でのツアー

 トップツアーがテーマ性の高い旅(SIT)に力を入れている。昨年積極的に展開したボランティアツアーを含め、SITシリーズをさらに充実させ、テーマについてこだわりや知識のある層の取り込みを図る。

 同社では長年SITに力を入れてきたが、08年に石川邦大社長が就任して以降、高品質な商品づくりへのこだわりの1つとして、SITにさらに注力。ワインシャトーを走ってめぐる「メドックマラソン」に出場するなどのワイン関連ツアーや、全国や世界の自転車イベントや大会に参加するサイクリスト向けツアーなどを造成している。「SITのお客さまの知識は本当に深いので、旅行会社側も負けない知識と、その市場についての正確なマーケティング理解が必要。簡単に造成できるものではない」(橘田旦広報課長)が、ノウハウの蓄積や顧客層の要求に応えるこだわりのツアー内容や情報提供などにより、堅調に集客しているという。

 日本酒コンサルタントの寺田好文氏とのコラボレーション企画として4年目を迎えたツアー「蔵元を訪れ美食を楽しむ日本酒の旅」も、一般には開放していない酒蔵を訪れたり、造りについて蔵元から直接話を聞いたりできることから、日本酒ファンのほか酒販店や料飲店の店主や料理人などのプロを中心に固定ファンを多く持つ。4日に催行した日本酒「開運」の蔵元・土井酒造場(静岡県掛川市)を訪れるツアーにもリピーターを中心に12人が参加。寺田氏から同蔵の酒造りの特徴などについて説明を受けた後、麹室の中などを見学した参加者からは、「大吟醸をしぼる時期に見学するなどの貴重な体験ができるのは、このツアーならでは。また来たい」などの声が聞かれた。

 同ツアーは1〜3月の新酒の季節に毎年3回程度実施しているが、今年は造りの時期でない夏の時期にも夏ならでは蔵元見学ツアーなどを行い、日本酒に関心の高い層に訴求したい考えだ。

12人が参加した土井酒造場でのツアー
12人が参加した土井酒造場でのツアー
 
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