サードエイジスタイル(東京都港区、久留一郎社長)は15日、第1回インバウンドセミナー「中国・香港・台湾、体験とメディアから見た訪日個人旅行マーケットの展望」を東京都内で開いた。
ソニーマーケティング元社長でクオンタムリーブ・エグゼクティブアドバイザーの小寺圭氏は講演「アジアの富裕層に関する体験的マーケット比較論」の中で「中国人はいまだに『富士山、桜、新幹線、猿が入浴する露天温泉、混浴』などステレオタイプの日本感を持っている。日本側の説明不足、情報伝達手段の欠如が原因だ」と指摘。もっと「イメージバリエーション」を発信して、本当の日本の姿を伝える努力をすべきと述べた。
また、訪日外国人観光客向けフリーマガジン「TOKYO RAINBOW」を発行するレインボウパブリシングの川端祥司社長は「メディアから見た中国・香港。台湾 訪日個人旅行の可能性」と題して講演。「同じ中国語圏の人でも、中国本土と台湾、香港では言語、文字、趣味趣向などが地域によって異なる。訪日旅行の申し込み窓口にしても、台湾はインターネット予約が主流だが、香港は旅行会社の店頭が中心となるなど違いがある」と話した。
さらに、08年の訪日客のリピーター率は、香港が80%、台湾が72%、中国本土が13%で、「地域別に異なるアプローチ手法を講じる必要がある」と解説した。
第2回セミナー「通訳ガイド、日本情報サイトから見た中国・香港・台湾、訪日個人旅行者の動向とニーズ・中国語圏への効果的なブランディングを探る」は、7月2日に開く。問い合わせ先は、サードエイジスタイル(TEL03・3568・1440)。