カトープレジャーグループ 代表取締役 加藤友康氏に聞く

  • 2022年3月8日

加藤氏

真心の「KPGマインド」

ふふシリーズは稼働率が9割 地方創生の取り組みを継続

 ――カトープレジャーグループ(KPG)は、スモールラグジュアリーリゾート「ふふ」やうどん店「つるとんたん」などの展開で知られている。どのようにビジネスを拡大してきたのか。

 「当社の前身は父が創業した売上高3億円ほどの家業会社。私は5人兄弟の三男坊で、後を継ぐつもりはなく、学生時代はバンドマンをやっていた。22歳の時に父が急逝。思わぬ形で負債20億円を抱える会社の社長を引き継ぐことになった。事業整理をし、運転資金を確保し、新規事業も始めた」

 「事業を承継した翌年に、亡父の教えをもとに『KPGマインド』をまとめた。『真心ある人間として義に徹し、恩に報い、社会に貢献する。お客様とお取引先様に感謝と笑顔をもって接する。常に改革する心を持ち、やりがいのある仕事、働きがいのある会社を実現する』という内容だ。賛同者が集まり、力を貸してくれるようになった」

 ――ふふシリーズを大手不動産会社ヒューリックと提携し、全国に拡大している。

 「『ふふ』を日本を代表するスモールラグジュアリーリゾートブランドに育て上げたいという思いで取り組んでいる。07年に『ふふ熱海(22年現在、全32室)』を開業。18年からは、不動産業界のリーディングカンパニーであるヒューリック様と合弁会社『ヒューリックふふ』を設立し、ふふシリーズを含むスモールラグジュアリーリゾートを共同で進める形態に移行した」

 「18年10月に『ふふ 河口湖(32室)』を、20年6月に『ふふ 奈良(30室)』、同10月に『ふふ 日光(24室)』、21年4月に『ふふ 京都(40室)』と『木の間の月(ふふ 熱海別邸・6室)』、22年1月に『ふふ 箱根(39室)』をそれぞれ開業した」

 ――ふふ奈良は奈良公園内にある。ふふ日光は栃木県日光市の田母沢御用邸付属邸跡地。どちらも特別な場所だ。

 「ふふ奈良は、奈良公園内の高畑町裁判所跡地に建っている。奈良県の公募型プロポーザル方式でヒューリック様とKPGの提案をご採用いただいた。ふふ日光は、皇室の方々のご静養の地として利用されてきた『田母沢御用邸付属邸』の跡地を土地所有者である東武鉄道から借り受けて、開業した」

 ――ふふシリーズは何軒まで増やすのか。

 「現在6軒を運営しているが、10軒で止めるつもりだ。必要以上に規模を拡大するとブランドは劣化するというのが私の持論。『つるとんたん』も、現在国内13店舗を運営しているが、全国にあるのではなく、限られたエリアで展開している。100店舗規模への拡大も可能かもしれないが、それはしない」

 ――ふふシリーズは高級宿泊予約サイト「一休」で常に人気旅館の上位にランクインしている。宿泊予約は主にどうやって獲得しているのか。

 「もちろん一休様などOTAにはお世話になっている。また、弊社独自の会員組織『KPGカスタマークラブ』には約20万人がご登録いただいている。スモールラグジュアリーリゾートは、リピーター比率も約50%とおかげさまで高い水準になっていると思う」

 ――コロナ禍中におけるふふの稼働率はどうか。

 「90%を超える平均稼働率を維持している。ふふシリーズはプライバシーを尊重したつくりになっており、もともと他のお客さまとの接触が少なく、密にならない施設特性からコロナ禍でも比較的落ち込みが少ないように感じている」

 ――インバウンド客は。

 「コロナ禍前では施設と時期によってはインバウンド客比率が20%程度に達したこともあったが、現在は海外から観光でお越しになるお客さまは入国できないのでほとんどゼロの状態だ」

 ――ホテル展開では沖縄での拡大が目立つ。

 「沖縄県内で1千室体制を目指し、さまざまなプロジェクトを計画している。恩納村の『カフーリゾート フチャク コンド・ホテル(333室)』など5施設を現在運営しており、本年4月にはカフーの隣接地に『アクアセンス ホテル&リゾート(77室)』を開業する」

 ――旅館、ホテル、外食は地域雇用を生む。

 「これからも、お客さまの喜びを第一に、地域経済の発展や雇用の創出など、地方創生の新しい取り組みを継続していく」

 

 かとう・ともやす 1965年、大阪府出身。ホテル、フードサービス、公共リゾート、スパ、エンターテインメントなど多岐にわたるレジャー事業の総合的なプロデュース企業、カトープレジャーグループ(KPG)の代表取締役兼CEO。2020年8月、在大阪ルーマニア名誉総領事に就任。56歳。

【聞き手・江口英一】

 
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