アマデウス、日本における旅行業の展望をまとめたレポートシリーズ発表


 アマデウスは10月31日、日本における旅行業の展望をまとめたレポートシリーズを発表した。

訪日外客数は2019年1~8月の8か月間で過去最高の2,200万人超を記録しました(*1)。アマデウスの「The Future of X」レポートは、日本の旅行会社に対し、最新のテクノロジーがもたらすトレンドとビジネスチャンスをいかに活用すべきかを示します。

東京発(10月31日):旅行テクノロジーの世界的プロバイダであるアマデウスは本日、ソートリーダーシップ・プログラムの一環である「The Future of X」レポートの日本版を発表しました。アジア太平洋地域の顧客、パートナーおよびスタートアップ企業との密接な連携に基づいて作成されたこのレポートでは、最新のテクノロジートレンドをこれまでにない角度から取り上げ、それらが旅行のエコシステムに与える影響を分析すると同時に、そのトレンドを将来のビジネスに向けていかに活用していくかというベストプラクティスを紹介しています。

ここ数年、日本の旅行業界は活況を呈しており、日本は世界中の国々にとって訪れたい国の1つとなっています。今年1月から8月における日本へのインバウンド旅行者(訪日外客数)は2,200万人以上を記録しています。さらにこれからも大規模な国際的スポーツイベントが予定されていることから、この成長率はさらに上昇していくと見込まれています。アマデウスの独自データによると、2020年7月および8月の東京への旅行の検索数は前年同期比でそれぞれ131%増および54%増に達しています。

しかし、この成長には注意が必要です。ラグビーワールドカップなどのイベントでに旅行者の流入は、地域の旅行エコシステムを圧迫します。アマデウスは「Future of X」レポートで提供するインサイトを通じて、各国の旅行業界関係者が、大きな変化を促すような最新テクノロジーの影響への理解を深め、それらを事業の拡大や増え続ける旅行者へのサービス向上に活かす方法を学べるようサポートすることを目指しています。

アマデウス、オンライントラベル担当エグゼクティブ・バイス・プレジデント 兼 アジア太平洋地域マネージング・ディレクターのMieke De Schepperは次のように述べています。「私たちは『Future of X』レポートを通じてアマデウスの最新のインサイトを日本のお客様やパートナーに提供できることを嬉しく思います。日本では複数の大規模で国際的なスポーツイベントが開催されます。私たちのインサイトが日本国内の旅行エコシステムを構成する各社に利益をもたらし、日本の旅行業界の持続可能な成長に貢献する新たな機会を生み出すことを期待しています。」

「Future of X」レポートの旅行会社、オンライン旅行、法人旅行およびビジネストラベルの各部門の概要を以下に示します。レポート全文および参考資料は http://www.amadeusjapan.co.jp/insights/themes/the-future-of-x/index.html をご覧ください。

■ 旅行会社の未来:豊富な選択肢とパーソナライゼーションを優先しましょう
旅行者は透明性と幅広い選択肢を求めています。そして多くの場合、それをギリギリのタイミングで要求します。旅行者が旅行会社に期待するのは、商品販売ではなく、旅行計画です。旅行者は、経路の選択からレストランの予約、おすすめの観光スポットなど、さらに豊富なコンテンツや旅行情報を求めています。この期待に応えるためには、旅行会社は、これまで以上に包括的なコンテンツ・ソースが必要となります。

旅行会社は、ユーザーが望むものを自由に選択し、フルフィルメントを旅行会社に任せることができるような柔軟性に富んだ対話型画面により旅行オプションを共有するなど、航空会社、ホテル、代替宿泊施設、陸路交通などのコンテンツがユーザーに合わせて管理されるようカスタマイズする必要があります。

また、パーソナライズされたサービスを提供するためには、予測技術を採用する必要もあります。休暇中の旅行を計画している家族とオリンピック観戦の個人旅行者は分けて考えなければなりません。ディープラーニングおよび人工知能(AI)アルゴリズムの発達は、目的地の提案から予約の自動化まで、旅行業界での新たな活用機会をもたらします。

■ オンライン旅行業の未来:業界全体で相互にメリットのあるパートナーシップを構築しましょう
コンテンツの中には、異なるチャネル、市場およびオンライン旅行会社の間で異なって表示されるものがあります。旅行会社は自社の製品がチャネル間でどのように表示され、販売されるかの管理を強化したいと考えています。これは、オンライン旅行会社にとってビジネスを生み出すだけでなく、機能的な制約も生み出します。オンライン旅行会社は、業界全体で相互に利益をもたらすパートナーシップを構築する必要があります。アマデウスは、これらのパートナーシップを実現する上で重要な役割を果たしています。

このため、テクノロジープロバイダ、航空会社、あるいは法人旅行管理会社であるかに関係なく、オンライン旅行エコシステムの中でのパートナーとの協力が非常に重要になります。すべての関係者の利益となるパートナーシップを構築することで、オンライン旅行会社は、最も幅広く、最も適切な選択肢をユーザーに示すことができ、フリクションレスでエンドツーエンドな旅行体験を提供できます。

■ 法人旅行の未来:次の投資先は音声技術です
人間とコンピュータとのインタラクションに大きな変化が生まれています。アジア太平洋地域における音声技術の活用がその顕著な例です。旅行会社が音声技術への投資を続けることで、企業は、1つの自然な文章で旅行者のプロファイル、リアルタイムの警告および機内アメニティのチェックに、より迅速にアクセスできます。つまり、旅行コンサルタントおよび旅行者は、複数の画面を行き来することなく、音声を使用して同じ結果を得ることができます。

この傾向は、旅行エコシステムの他の部分でも見られます。日本航空は、乗客の搭乗時間短縮のために人工知能(AI)および音声認識技術が有効と考え、今年すでに成田および羽田空港の搭乗窓口で試験導入を開始しています。このサービスは、乗客の照会にプロアクティブに対応し、搭乗時間を短縮するように設計されています。

■ ビジネストラベルの未来:競合差別化要因としてテクノロジーを活用しましょう
日本は、世界最大のビジネストラベル(業務渡航)市場の1つです。さらに、法人旅行費は2023年までに年平均3.4%増加すると見込まれています(*2)。このような環境の中で、ビジネストラベル旅行会社は、企業および出張者のために大量のコンテンツを管理しています。現在、これらのコンテンツは数多くのプラットフォームに散在しているため、複数のレベルに断片化されています。このような管理方法は非効率的で、旅行会社、企業、そして出張者にシームレスな体験を提供できません。

そのため、アマデウスは、関連するすべてのコンテンツをAmadeus Travel Platformという単一のプラットフォームに集約しています。旅行コンテンツが高度な技術により集約され、一極管理されることで、ビジネストラベル旅行会社は、プラットフォームを変更することなく、より効率的にコンテンツにアクセスできるようになります。これにより、ビジネストラベル旅行会社は、出張者が適切なコンテンツを必要なときに、必要な場所で、購入または予約しやすくなる「ワンストップショップ」を利用できます。さらに、個々の出張者のプロファイルに対して提供する選択肢が増え、NDC(New Distribution Capability)接続を介して新しいコンテンツを利用できるため、企業は出張者が閲覧するコンテンツをコントロールできます。これにより、ビジネストラベル旅行会社は、予約段階から実際の出張までオーダーメイドの体験を創出でき、出張者によりよい体験を提供することができます。

*1:出典:日本政府観光局 訪日外客統計: https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/index.html
*2:出典: https://www.bcdtravel.com/move-global/market-monitor-japan-at-a-glance2019/

 
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