【withコロナ時代の旅館経営への提言】新しい旅へチャレンジ 全国旅行業協会 副会長  近藤幸二氏


近藤副会長

 令和2年7月豪雨の被害に遭われた旅館業界の皆さまに心よりお見舞いを申し上げますとともに、1日も早い回復をお祈り申し上げます。また、全国各地で観光を支える旅館業界の皆さまが、このたびの新型コロナウイルス感染防止に全力で対応されておられますことに心より敬意を表します。

 さて、新型コロナウイルスの国内感染拡大により、私ども観光業界はかつて経験したことのない苦境に立たされている。その中で、3月以降、旅館業界の団体の皆さまと共に、観光産業の経営維持、雇用確保、旅行需要喚起のための支援措置について政府・与党への要望活動に取り組んできた。その結果、第1次補正予算において「Go Toキャンペーン」の大型予算が認められた。

 その後の緊急事態宣言の解除、外出自粛(観光)の段階的緩和を経て、7月22日からいよいよ「Go Toトラベル事業」が開始されるに至った。

 新型コロナへの感染防止のために、旅行業者・宿泊事業者は「新型コロナガイドライン」を順守することが大前提となっている。

 事業開始に先立ち、7月17日午前には、旅行業団体、宿泊業団体、観光団体の代表が赤羽国土交通大臣をお訪ねし、「新型コロナウイルス感染症対策 取組宣言」を提出した。

 赤羽国土交通大臣からは、「『Go Toトラベル事業』は、国民の安心・安全が大前提の事業です。従来の商慣行とは異なりますが、『新しい時代』において、『新しい旅のあり方』の姿を定着するための壮大なチャレンジと考えています。観光業界の皆さまにはしっかりと感染防止に取り組んで社会経済活動との両立を図っていただきたい」と励ましのお言葉をいただいた。

 本事業は国内旅行が対象であり、私ども旅行業協会としては、ツアー出発前の参加者への検温などの体調チェック、「新しい旅のエチケット」の周知徹底、宿泊団体が作成されたガイドラインの事前確認などを参加旅行会社に対して徹底して呼びかけていく。
旅行・観光は、老若男女を問わず必要となる「楽しみ」だ。

 新型コロナ発生以来、家にこもっている国民が安心して旅行に出かけられる環境づくりに旅館業界の皆さまと協力して努め、「Go Toトラベル事業」を通じて安心な旅の素晴らしさ、生きる喜びを実感していただけるよう、旅行業と旅館業が引き続き重要なパートナーとして密接に連携、協力して、ウィズコロナ時代での「新しい旅のあり方」を定着させるべく力を合わせて頑張ってまいりましょう。

 
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