【DMOの今とこれから 1】域内経済活性化へ、「つなぐ」取り組み 中央日本総合観光機構


 中央日本総合観光機構は、全国で10件登録されている広域連携DMOの一つ。東海4県、北陸3県と長野県、滋賀県の合わせて9県のエリアを担当する。「昇龍道プロジェクト」をはじめ、域内の観光プロモーションに取り組んできた中部広域観光推進協議会が改組し、2017年5月に発足。広域連携DMOには18年7月に登録された。

 19年に策定した「観光グローバルビジョン」に基づき、「つなぐ」をキーワードにさまざまな取り組みを進める。他の圏域とは異なる自然や文化の多様性を同地域ならではの強みと認識。県境を越えた複数の観光コンテンツを効率的に広域につなぐことで、外国人を含めた観光客の域内での滞在時間を最大限増やし、域内経済を活性化させることを目指す。

 現在、注力するのは「データ・マネジメント・プラットフォーム(DMP)構築事業」と「コンテンツ・パッケージ・プラットフォーム(CPP)構築事業」。

 DMPは、観光客数、宿泊客数といった、各県や市町村独自の調査データを機構で収集。オープンデータ、移動データ、ソーシャルリスニングデータなどと掛け合わせて分析し、域内の自治体などにフィードバックするシステム。

 各自治体などは、「どの地域、年代、性別の顧客がリピーター層になっているのか」など、可視化された自身と他の自治体のデータを比較することで、自身の強みと弱みを把握し、今後のコンテンツ開発や磨き上げに生かす。

 もう一つのCPPは、域内の観光コンテンツ、宿泊施設、交通手段などをパッケージ化し、今後顧客となり得る一般消費者や旅行業者らに提案するもの。

 段階的に機能拡張し、目指す完成形は、登録された複数のコンテンツをサイトの画面上で選択すると、バス、電車、タクシーなど、最適な移動手段が示されるとともに(自動旅程化)、これらコンテンツと移動手段の予約、決済をシームレスで行えるようにするものだ。

 「ジャパン・トラベル・ナビゲーター」の名称で、現在構築中。近く、発表を予定している。

 域内の自治体や観光団体は、DMPで得られた分析結果を基に、今後狙うべきターゲットに適したコンテンツを開発し、CPPに登録。さらにその利用状況をDMPで分析し、改善に取り組む―。このようなPDCAサイクルの好循環を機構は目指している。

 今後は域内の自治体、観光団体などに向けてDMP、CPPの積極的な活用を促す。

 「点在する魅力あるコンテンツを地域の垣根を取り、つなげるだけでなく、システムやデータを共有し、互いに活用し合えるようにするなど広域連携DMOマネジメントの役割を果たす一方、それぞれの地域の観光予算の最大化を目指したい」と同機構常務理事兼事務局長の荻野光貴氏は話す。 
    

 
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