【食と観光 訪日客4000万人時代の和食 20】「ごちそうさま」は感謝の言葉 ローカリズムそのものだ 三嶋亭・三嶌太郎

  • 2018年6月12日

 われわれ日本人は、食事をする前に「いただきます」、食後に「ごちそうさま」。もちろん「いただきます」は、この自然界のすべての生き物、食物、物質は一つのサークルで結びついており、その命の連鎖の一部を人間の生命のため、命をいただくということ。

 そして「ごちそうさま」は、その字が表している通り、主人・料理人が、お迎え・おもてなしをする方・お客さまのため、馬となり走り回り、良き食材を集め、心を込めて料理することへの感謝の言葉である。

 これは地産地消、ローカリズムそのものである。現在、日本や世界にはグローバリズムというある意味、統一的、郷土愛の少ない国家の枠組みを崩す経済的侵略システムが見受けられるが、それぞれの土着の食材、自身の生まれた、また育った、住んでいる土地に感謝することは、自然界の当然の法則であろう。

 また、しかし、自身の郷土愛、愛国心、土着愛は、自己存在意義・アイデンティティとして当然ながらも、他の地域や世界を見渡し、それぞれの地域性を認め勉強し、その風土を楽しむ心も忘れては、自身の成長・発展をも望まれない。

 内も外も学び、内の良さを確認する。それは小さい頃から食べたもの、ソウルフード(母の味)であったり、その地の味であったり、また成長し学んだ味であったりと、味覚の洗脳(内)と脱洗脳(外)の関係でもある(言語と思考、宗教、社会常識にもあるが)。

 観光それこそ、その土地の今あるための歴史、自然環境、食、人、心を味わう、陰も陽も観る、そして自身の人生、国や地域、料理、心構えに照らし合わせ、自己反省を促し、成長すること。日本人は奥ゆかしさが美徳であるが、今や少しは発信してもと思う。

 日本の文化、食は「唯一無二」素晴らしいと思うから。

(国際観光日本レストラン協会理事 三嶋亭、三嶌太郎)

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