【逆境をチャンスにー旅館の再生プラン 610】初めてでも分かる補助金獲得法4 青木康弘


青木氏

 前回に引き続き、補助金申請に慣れていない施設向けに、効果的な獲得方法を紹介したい。昨年度に引き続き令和4年度も観光業向けにさまざまな補助金が発表されている。これまで申請自体したことがない施設であっても、コツさえつかめば申請は難しいものではない。客室等のリニューアルを行い、業績アップを目指す施設はぜひ挑戦してほしい。

 持続化補助金は、前回取り上げた機械装置費、広報費、ウェブサイト関連費以外に、次のような使途も認められる。申請書の作成は簡単なのでぜひチャレンジしてほしい。

 (4)展示会等出店費=施設で商品化した菓子や食材、アクティビティなどを紹介するための展示会参加費(オンライン含む)が対象となる。宿泊施設やツアーに関する販促は、旅行代理店や業界団体主催で実施されることが多い。本補助金を活用するのは、宿泊業以外の新規事業に取り組むケースになるだろう。

 (5)旅費=国内外で販路開拓する際のバス、電車、新幹線、航空券等の旅費が対象となる。国内遠隔地や海外への渡航費用が補助されるのはありがたい。今年中にはインバウンド再開に向けて本格的に動きだすタイミングがやってくるので、本補助金を活用し備えたい。

 (6)開発費=新商品の試作品や包装パッケージの試作、原材料、設計、デザイン、製造にかかる費用が対象となる。施設の名物料理を活用したレトルト商品や地元の工芸家と協働したオリジナル商品、地元産の鮮魚を加工した干物など、補助金の活用方法はさまざまだ。加工・包装用の機械を購入するための機械装置費、ECサイトを構築するためのウェブサイト関連費などと組み合わせて申請するのも良いだろう。

 「地域一体となった観光地の再生・観光サービスの高付加価値化事業」の申請に参考となる資料作成例(テンプレート)を本紙読者限定で無料提供している。必要な方は問い合わせてほしい(info@alfa-consulting.co.jp)。

 (アルファコンサルティング代表取締役)

 
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