9月23日、佐賀県と長崎県を結ぶ西九州新幹線「かもめ」が開業した。1973年に整備計画が決定してから約50年での実現だ。また、九州では11年半ぶりとなる新幹線開通となった。新型コロナ禍で疲弊した地域経済や観光誘客の起爆剤となってほしいものだ。
ルートは佐賀県の武雄温泉駅から長崎までの約66キロで、最短23分で結ぶ。日本一短い新幹線でもある。
これまで博多(福岡県)から長崎までは在来線特急で約1時間50分かかっていたが、武雄温泉で新幹線に乗り換えることで約30分短縮される。
乗り換える不便さや、巨額の建設費(6200億円)を投じた割に費用対効果が低いことへの批判もあるが、まずは開業を素直に喜びたい。コロナ禍にあって数少ない明るい話題なのだから。
かもめは東海道・山陽新幹線で活躍している最新型と同じ「N700S」を4編成(24両)投入。指定席は2席と2席が並ぶゆったりとした配置で、豪華寝台列車「ななつ星」などを手掛けた工業デザイナーの水戸岡鋭治氏が内外装のデザインを手掛けた。
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