蒲生理事長
謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
昨年は、4月に新型コロナウイルス感染症の水際措置が撤廃され、まさにインバウンド観光再スタートの年でした。水際措置撤廃以降、訪日外客数は右肩上がりで急回復を遂げ、昨年10月には約251万人を記録し、コロナ感染拡大後初めて2019年同月比100％を超えました。
昨年3月には、観光立国推進基本計画（第4次）が策定され、今後のインバウンド観光の方向性として、三つの柱「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」が示されるとともに、旅行消費額、地方部宿泊数などについて新たな政府目標が掲げられました。
これらの実現に向け、ＪＮＴＯは観光庁とともに「訪日マーケティング戦略」を策定し、各市場の成熟度や市場特性に応じた情報発信を行っています。また、市場横断的な取り組みとして、消費額拡大に資する高付加価値旅行や長期滞在・地方誘客につながるアドベンチャートラベルを推進しています。
併せて、国内の地方自治体やＤＭＯ、観光関連事業者の皆さまとの連携および支援を強化してまいります。昨年は日本各地でインバウンド研修会を開催しましたが、今後もＪＮＴＯ職員が積極的に地域に足を運び、地域とともにあるＪＮＴＯを目指してまいります。
また、25年度には大阪・関西万博が開催予定です。これを日本への注目が高まる機会と捉え、全国の魅力を海外に向けて発信するとともに、国際会議などの誘致・開催支援にも注力してまいります。
インバウンド観光のさらなる拡大が期待される本年は、地方への誘客、高付加価値旅行者層の取り込みなどの課題によりじっくりと戦略的に取り組んでまいります。ＪＮＴＯとしましても、「日本の魅力を、日本のチカラに」するべく、関係者の皆さまとの連携をより強化し、持続可能な観光立国に向け、辰年の辰のごとく飛躍できるよう各種取り組みを進めてまいりますので、引き続きご支援を賜りたく存じます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
