【観光業界人インタビュー】JTB協定旅館ホテル連盟ホテル部会部会長 小田 修氏


JTB協定旅館ホテル連盟ホテル部会部会長 小田 修氏

JTBと共存共栄を

──ホテル部会の設立の狙いは。

 「加盟会員は全国で3990軒と4千軒を切っているのが実態だ。そうしたなかでもホテル会員は増えている。ホテルは軒数で25%を占めるが、宿泊販売額で言うと43%にもなっている。今後も軒数、宿泊販売額ともにホテルが増えていく流れは否めないだろう。旅ホ連で明快にホテルを意識した活動がこれまでなかったことから、この6月にホテル部会を作った」

──第1回会合が8月末に開かれた。

 「支部連合会単位では1回目のホテル部会が行われていたので、その意見をまとめた。北海道や沖縄の支部は実質、ホテル部会になっている。先進事例としてその実際の活動内容も聞いた。それを踏まえて今後、議題を詰めていく」

──どういったことがテーマになりそうか。

 「加盟施設を増やすにはホテルで増やすしかない。JTBと契約しているホテルで旅ホ連未加盟が1500軒ぐらいあるので、それをどう取り込んでいくのかが大きな使命だ。もう一つはホテル部門の売り上げを上げることだ。それは全体の増売につながる。この二つははっきりしているのだが、加えてどこまでのことをやるかはこれからだ」

──協定組織にホテルが加わってきたのは、ここ十数年のこと。ホテルがJTBと組むメリットは。

 「旅行会社とは共存共栄の世界だ。旅行会社のなかでもJTBはナンバーワンで、その情報網は全世界に広がっている。JTBは旅行会社だが、ある意味、情報産業のトップだ。JTBと情報交換をするのは非常に大きなメリットがある。我々も直接お客とつながっているが、JTBも数多くのお客とつながっていて、お客の本当のニーズをがっちりとつかまえている。ホテル側としては、その情報を元に売れる宿泊プランを作り上げていきたい」

──部会長としての意気込みをうかがいたい。

 「私もホテル業に従事して42年になるが、ホテル業が名実ともに産業として認められるようになってほしい。そのために販売先のJTBと強い絆でもって、時間はかかると思うが、共に観光業の雄になりたい。提供する側と販売する側の共存関係を築けたらいい」

 「ホテル部会の活動は、本部、連合会、支部として、それぞれできることが違う。各ホテルの規模も異なっている。地域の特性もある。そうしたことから、なかなか難しいものがある。志は高く持ちながら、まだ立ち上げたばかりなのであせることなく、一歩一歩進んでいきたい」

【おだ・おさむ】

JTB協定旅館ホテル連盟ホテル部会部会長 小田 修氏

 
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