【私の視点 観光羅針盤 237】WITHコロナ時代、地方・ファンが鍵に 地域ブランディング研究所代表取締役 吉田博詞

  • 2020年4月27日

 緊急事態宣言の期限が終わるゴールデンウイーク後はどう変わっていくのか。感染拡大防止に日本中が協力したことで、拡大スピードが落ち着いてくれていることを切に願いたい。ただ、WITHコロナという言葉が浸透してきているように、3密というものを避けた生活が日常化していくことを現実として受け止めなければならない。ワクチンができるまで長期戦になるが故に、変化に適応してアクションする必要があるだろう。

 では、今やるべきことは何だろうか。短期・中長期の両側面で考えてみたい。まず、短期戦略はもちろん目の前の資金繰り、生き残り戦略だろう。各種融資制度や補助金制度の活用をして、キャッシュフローのめどを立たせることをやるしかない。私自身も銀行各所へ走り回っている身なので、辛い方々の気持ちが痛いほど分かる。

 それと同時に、中長期のサバイバル戦略を考えていく必要もある。WITHコロナ時代として、観光のあり方も大きく変わるはずだ。ポイントは二つだ。

 一つめのポイントは感染リスクである3密を避けたサービスへのシフトを考えていかなければならない。密閉・密集・密接を避けたサービスのあり方とは何だろうか。より開かれた、よりゆとりのあるプレミアムな空間での時間価値の提供ということだろう。

 そして、多くの都市住民が在宅ワーク等を強いられ、閉じられた日常への疲れを感じているが故に、自然や癒やしを求める流れが加速することも間違いない。それがどこにあるか、まさしく地方だ。

 3密を避けるべく都市住民は多くのストレスを抱えており、その解消先として、地方が滞在価値を高めたサービスを提供できれば十分に生き残っていける可能性がある。

 もう一つのポイントが、ファンコミュニティの拡大だ。これまでつながりを持ってきた顧客のリストをぜひ眺め直してほしい。皆さんが顧客に提供してきた価値は何か、そしてこれからどんな価値を提供していきたいか、しっかりと価値を定義し直して、ファンに応援してもらうサイクルも必要だろう。

 併せて、立地する周辺の方々とのつながりも今一度大事にすべきターゲットだろう。改めて、地域の絆を大事にして、地域のための活動を見直して動いていければ、必ずやすぐそばに応援団が出来上がっていく。

 昨今は、クラウドファンディング等も含めて、将来のサービス提供のための応援チケットを販売していく手法も進んでいる。フェイスブック等で発信すると全国からファンが集まってくれたりもする。今一度、これまでの大事にしてきたオモイやつながりを再認識して、価値定義をし直していければ応援してくれる人が出てくることは間違いない。

 先行きの見えない辛い時代に突入してしまった。「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。唯一生き残ることができるのは、変化できる者である」。有名なダーウィンの進化論の言葉だ。何とかこの激変に適応して、変化し続けることで共に生き残れるすべを探していきたい。

 (地域ブランディング研究所代表取締役)

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