【直販を増やす】デジタルマーケティングトレンド46 松本慶大


松本氏

 ◆これからの旅行市場の主役となる「デジタルネイティブ」への対応

 ミレニアル世代(1981~96年生まれ)、ジェネレーションZ(97~2012年生まれ)は、小さな頃からインターネットやパソコン、携帯電話のある生活環境で育ち、デジタルデバイスを日常的に使いこなす、いわゆる「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代だ。

 2030年までにはデジタルネイティブが旅行市場で最大のシェアを占めるようになるため、宿泊業としてデジタルネイティブとの接点作り、ニーズに応えていく準備を今から進めていくことが重要だ。

 弊社では、観光学部の大学生インターンシップを雇い、Z世代の旅行や宿泊予約方法をリサーチしている。

 Z世代の検索の起点は、「旅行先を調べよう」となったら、まずインスタグラムでタグ検索を行う。インスタでお気に入りの画像を保存し、後日、気に入った写真を#タグで検索し、さらに深掘りしてから詳細情報を求めてグーグルで検索し、公式サイトを閲覧、グーグルのクチコミを読み込むという行動のようだ。

 「ハッシュタグ検索」から「発見タブ」へ

 「ググる」から「タグる」への流れが、今では発見タブによるレコメンド型のコンテンツ消費がスタンダードとなっている。発見タブは、インスタグラムのアルゴリズムによって普段ユーザーが見ている投稿の特徴などを基にカスタマイズされ、ユーザーごとの嗜好に合わせた「おすすめ投稿」を表示する。

 ユーザーはふとした時にこの「発見タブ」を眺め、その時の気分に合ったコンテンツを流し見している。そしてこの「発見タブ」で目にとまってもらうためには、ただただかっこいい写真を投稿するだけでなく、当然ユーザーが興味を持ってくれるようなコンテンツを発信する必要がある。

 企業アカウントはユーザー起点のコンテンツを発信する必要性が生まれ、今伸びているアカウントで見られるような「目にとまりやすいキャッチコピー」をつけることが当たり前になってきた。

 SNS運用はぜひ、若いスタッフの意見を取り入れたり、若いスタッフで横断的なチームをつくったりして対応し、「炎上」防止のルールを決めて行うことをお勧めする。

 (コレリーアンドアトラクト代表取締役)  
        

 
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