大相撲ロンドン公演で横綱らを迎えてのトークショーを開催
2025年の訪日英国人数は年間で53万5千人となり、初めて50万人を突破した。2019年のラグビーワールドカップ、2021年の東京オリンピック・パラリンピックを契機に観光地としての日本に興味を持つ英国人が増加。コロナ禍でも旅行予約をキャンセルせずに延期とした人も多く、コロナ後も訪日客数は順調に回復してきた。英国有力旅行雑誌「Wanderlust」の読者投票(2025年11月発表)では「世界で最も魅力的な国」として、日本が第1位に選出された。
訪日旅行ブームにあわせるように日本食や日本文化についてもブームが訪れている。ロンドン市内では、新しいすし店、日本風のケーキショップ・カフェがオープンし、『BUTTER』(柚木麻子著)をはじめとした日本の翻訳小説が書店に多く並ぶ。2025年10月には34年ぶりの『大相撲ロンドン公演』が開催され、公共放送BBCで中継が行われたほか、ソーシャルメディアには街中を散策する力士の姿の投稿があふれていた。今年2月から5月まで大英博物館で「サムライ」展も開催されており、多くのメディアで高評価となっている。
英国市場の特性として、旅行先の歴史・文化背景、伝統行事、伝統芸能などに興味を持つ旅行者が多いことから、JNTOロンドン事務所ではこうした契機を捉えて日本文化をフックに旅行先としての日本に興味を持ってもらうための取り組みを進めている。大相撲ロンドン公演では、ジャパンハウスロンドンと共同で横綱・大の里関、行司・木村庄之助氏をお迎えしての一般消費者向けトークショーや、メディア・旅行会社に向けたネットワーキングイベントの開催、会場近くでの相撲情報および地方場所が開かれる名古屋・福岡の観光情報発信を行った。旅行会社によると会期終了後、相撲チケット手配などの問い合わせが増えているとのこと。
さらに、「サムライ」展開催前のプロモーションのタイミングに合わせて記事が露出されるように名古屋、犬山、金沢などへメディア招請を実施。開催開始後にはサムライに興味を持った人が訪日を検討できるような観光視点での紹介記事を大英博物館のブログにも掲載し、併せて日本行きのツアーが当たるキャンペーンも展開して、さらに多くの見込み客にリーチすることを狙った。
英国は初訪日が約7割の市場で、まずはゴールデンルートへと考える人が大多数だ。ただ、オーバーツーリズムに関する報道もされているため、徐々にそれ以外の地域へ関心を示す層も増えてきている。そこで、当事務所では文化的な興味をフックに、ゴールデンルートから少しプラスして楽しめる目的地を紹介することで地方誘客を進めている。今後も英国では日本文化関連のイベントなどがまだまだ予定されている。こうした機会を捉えて引き続き訪日旅行検討層に対してさらなる訪日・地方誘客を進めていきたい。

大相撲ロンドン公演で横綱らを迎えてのトークショーを開催




