【口福のおすそわけ 402】スーパーマーケット♪~人気店その2~ 竹内美樹

  • 2022年2月27日

竹内氏

 近頃、テレビや雑誌などで特集が組まれるほど大人気の「業スー」こと「業務スーパー」。毎年過去最高の売上高を更新、昨年は全国47都道府県への出店も果たし、国内955店舗(2021年末時点)を誇る。快進撃を続ける同店を経営するのは、株式会社神戸物産。1号店を立ち上げたのは2000年。たった20年ちょっとで年間売上高約3600億円にまで成長を遂げたのだ。

 コンセプトは、「毎日がお買い得」「プロの品質とプロの価格」。前号のオーケー同様、特売日を設けずチラシをやめ、広告宣伝費を削減。プロの料理人も満足する品質の商品を、業者向け卸値で販売する。だが、当初は店名故、一般消費者に見向かれず、急きょ看板に「一般のお客様大歓迎」と大きく記したところ、個人客が大幅に増えたという。

 1981年、創業者沼田昭二氏がスーパー「フレッシュ石守」を開業。だが、大手と同じ商品を扱っていても勝ち目はない。そこで中国に食品製造工場を設立、自社だけでなく海外への販売も始めた。スケールメリットを得るため早急な多店舗展開が必要となったが、それには資金が足りず、思い付いたのがFC展開。他に類を見ないフランチャイズ方式のスーパーは、こうして誕生した。

 同社は北海道やエジプト、カンボジアなどに農地も得、生産、加工、流通販売の全てを行う第6次産業を目指し、日本最大級の「食の製販一体体制」を確立。2代目現社長、博和氏は、食品工場のM&Aを重ねた。知識や経験が豊富なプロを生かせば新人教育に時間を取られず、設備を再利用すれば多額の投資をせずに済む。その結果、現在、国内自社工場は25を数え、国内自社商品数は約340アイテムにのぼる。牛乳パックの中に1キロの羊羹(ようかん)や杏仁豆腐が入った「牛乳パックデザート」も、牛乳メーカーを買収したからこそ生まれたヒット商品だ。

 また、海外にも350を超える協力工場を持ち、世界各国の本場の味を提供している。直輸入品約1500アイテム、輸入国数は45カ国。まとめ買いすることで仕入れ価格を抑えられるそうで、コンテナでの年間輸入量は、何と富士山七つ分というからスゴイ!

 ベルギー産冷凍インゲン500グラム149円、冷凍フライドポテト1キロ210円など超激安! その秘密は、まだまだあるらしい。例えば、同社は常温・冷凍品をメインに据え、消費期限の短い生鮮食品は扱わず、廃棄ロスを減らしている。FCの中には元八百屋さんなどもあるが、販売する際は別ルートで仕入れるそうだ。

 また、店頭に並ぶ商品数を約2500アイテムに絞り(通常は数万アイテム)、1商品のまとめ買いで仕入れコストを下げている。そしてそれらの商品を段ボールに入ったまま陳列する「箱陳(はこちん)」も、販売管理費の削減につながっているのだ。

 恐るべし、業スー! 今度行ったら、ちゃんとイタリア米を使ってて、水を入れて加熱すれば出来上がるっていう、トリュフのリゾットを買ってみたいな♪

 ※宿泊料飲施設ジャーナリスト。数多くの取材経験を生かし、旅館・ホテル、レストランのプロデュースやメニュー開発、ホスピタリティ研修なども手掛ける。

     
 
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