【体験型観光が日本を変える245】SDGsはビジネスチャンス 藤澤安良


 隣国、中国ではコロナ厳戒態勢の中、冬季オリンピックが開催されている。選手にとっても相当制約があり、不自由な生活やコンディション作りを強いられているのではと想像してしまう。

 メダルが期待されている有力な日本選手も、期待通りに実力が発揮できなかった選手もいる。オリンピックでのメダル獲得は大変なことなのであろうことは推測できる。健闘を祈るばかりである。

 日本ではまん延防止等重点措置が35都道府県に出される中、6日は日曜日という事情もあるが、全ての都道府県で感染者数の最多を更新することがなかった。しかし、依然として全国で約9万人と高い数値であることは間違いない。政府はワクチンの3回目接種を急ぐ中、私も高齢者枠で接種が完了した。

 重点措置を2月13日までとしていた先発組の期間は27日までの後発組と合わせて2月中にピークアウトしてほしいものだと願うばかりである。

 1日の感染者数が日本よりはるかに多い欧米でもノーマスクもノーリモートも始まっている。いささか、今日までの日本の経緯からすぐさままねのできる状態ではない。しかし、経済活動に重点を置かなければ国民生活が破綻しかねない状況は万国共通である。

 昨年の延べ宿泊者数が3億1575万人でコロナ前の2019年比の53%となり、コロナ禍で修学旅行の泊数減や日帰り、あるいは中止になり、さらには旅行会社の募集企画の集客も激減している中で、緊急事態宣言や重点措置が度々発令され、県境をまたいでの不要不急の移動自粛が求められていた中で、いったい誰が旅行しているのかと疑問を持ちながら数字を見たが、コロナ収束後は旅行したいモードが爆発しそうである。

 教育旅行マーケットもコロナ禍では日程縮小や方面変更で県内や近隣県での実施になった。

 コロナ後は元通りに戻って実施する方法もあるが、2年間の学びと課題を考えれば、せっかく教育民泊や体験交流が主流になったが、コロナで観光地巡りになった学校は生徒の感動が薄かったと、手ごたえを得られていない。

 また、近くに貸し切りバス利用で行った学校は、経費の安さと時間の余裕が利点であると気付いている。つまりは、修学旅行での内容、つまりは高い教育効果が求められることになる。

 2015年に国連で採択されたSDGsは7年目を迎えた。企業はそれぞれに取り組みが進む中にあって、社会全体として学校教育や個人の意識まではまだまだ進んでいない。いったんのゴールである2030年までに形が整うか課題は多い。

 学校では対外的な社会へ出かけてSDGsを学ぶ機会として教育旅行が極めて重要である。景観、神社仏閣、名所旧跡の観光から体験交流へのシフトは当然であるが、日本の地方の社会問題を自分事として、理解し共有し社会の一員として自ら何ができるのか、生徒の行動変容が求められている。

 SDGsはコロナ後の大きなビジネスチャンスであり、その態勢整備を急ぐことが地域の課題である。

 
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