【体験型観光が日本を変える221】五輪はテレビ観戦・家飲みで 藤澤安良


 東京都では連日千人を上回る新型コロナ感染者が出ており、8月のお盆過ぎまでの間、緊急事態宣言が出されている。そんな中で東京オリンピックが開催されることになった。

 感染拡大の心配は尽きないが、開催する限りは感染防止対策を万全に行いつつ、世界中から集まるアスリートの活躍に期待したい。とりわけ、自国開催となる日本選手には全力を出し切り、悔いの残らない大会にしてほしいものである。

 会場は無観客や少数に絞られるなど、アスリートの活躍を後押しする応援の歓声や拍手がなかったりすることは残念だが、テレビ観戦し、お酒も飲みながら、茶の間で応援して盛り上がりたい。飲食店などの時短営業や酒類提供が規制される中にあって、「オリンピック・テレビ観戦・家飲み」キャンペーン月間としたいものだ。

 開会式の前日から祝日となり、生徒・児童も夏休みを迎えることになる。夏休みといえば、例年なら帰省や国内外への旅行や野外活動など普段できない体験ができて、人としての成長が期待される時でもある。

 コロナ感染者数は都市部や沖縄と北海道に多く、全国の半数近くの県で感染者が1桁台で推移しており、楽観視はできないまでも、ワクチン接種が進んでいることもあってか、地方の県は落ち着きを取り戻しつつある。

 7月26日からワクチンパスポート発行の申請受け付けが始まる。子どもや若者のワクチン接種が進んでいないことから、PCRや抗原検査をし、陰性で活動する方法もある。ワクチンパスポートと検査陰性証明とをうまく組み合わせ、安心安全を担保しながら活動を始めていくことが求められている。それが観光経済にもつながることになる。 

 17日、コロナ禍ではあるが、「全国ほんもの体験ネットワーク・全国教育民泊協会総会」を奈良県の飛鳥地域で開催した。全国各地と地元の参加者を含む全員に抗原検査キットを送付し、当日検査で陰性の人のみが参加することとし、会場・宿舎・食事場所などはアルコール消毒、マスク着用、検温、3密回避などの対策を講じての開催となった。

 議題の中心は、少なくとも来年度から再開したい教育民泊受け入れの道筋をつけるために、何をすべきか何ができるか、それに向けて行動を起こすことである。再開の条件もワクチンと検査陰性が鍵となる。

 また、修学旅行にSDGsプログラムを取り入れようとする学校が急激に増えており、地域においても適切なる受け入れ対応が求められており、そのプログラム整備と、現場で進行するファシリテーターの人材育成を急ぐ必要がある。

 さらに、コロナの影響もあり、多額の交通費をかけて遠くへ行くよりも、近くても、現地での時間を有効に使い、SDGsや新学習指導の「主体的・対話的で深い学び」による教育効果の高い内容重視となりつつある。

 コロナは2年間にわたって観光産業に大きな打撃を与え、今後方面や内容の変革が始まることにもなる。ウィズコロナもアフターコロナも真に行動力にかかっている。

 
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