【体験型観光が日本を変える206】政治は突破する行動力を 藤澤安良

  • 2021年4月6日

 首都圏の緊急事態宣言が解除されたが、新たな変異型のウイルスも現れるなど、新型コロナウイルスの感染者は増え続けている。東京オリンピックの開催が4カ月後に迫っている中で、世論調査の結果、約7割が中止か延期をすべきだとしている。

 海外からの観戦客を受け入れしないとする方針も打ち出されたが、3月25日から全国を回る聖火リレーがスタートした。検査数はいっこうに増えず、どれだけ無症状感染者が市中に出回っているのか、変異株がどれだけ拡大しているのか、全国民へのワクチン接種はいつになるのか。

 暖かくなり、桜の花も満開の時期を迎えた。何かと行事の多い年度替わりを迎えて、人出は増えている。感染拡大や第4波が心配になるなど、懸念材料ばかりが並び、観光関係者が待ち望むGo Toトラベルの連休前の再開も危ぶまれることになる。検査、ワクチン、強いメッセージの3点セットが不可欠で、この困難な状況を打開し突破する行動力が政治に求められている。

 人口が集中している都市部の都府県に緊急事態宣言が出され、飲食店やカラオケ店など人混みがあるところに感染者が見つかるというのが常識である。日本中にまん延しているかのように思える今、私は日本各地の田舎に出掛けているが、1年以上たっても、いまだ感染者が1人も出ていない地域も存在する。

 つまりは、他の地域から来る人が、検査で陰性ならばいったん安心して受け入れができることになる。今までより時間があり、次から次に動き回るより、同じところでゆっくりと時間を過ごそうとする意識が高まっているのは私だけではない。

 ハワイには毎年のように少なくとも数日は滞在している。海外に行けない今の時期には、沖縄のリゾートホテルに滞在していた。自然に親しむように溶け込むように、野山を歩くのも、川や海を楽しむのも、いろいろなアクティビティやキャンプや体験プログラムもある。

 さらに、伝統工芸や歴史文化への造詣を深めるのも、産地の鮮度が保証される郷土の味覚を味わうのも、住むように暮らすように滞在するのも、時間の過ごし方としても、心の持ちようとしてもとてもいいように思える。それが至福の時であり、究極のぜいたくであると感じるであろう。

 コロナ禍から学んだことも、気づかされたことも少なくない。日本の地方の観光が大きく変わる時を迎えている。そしてまた、受け入れ地域の旅館・ホテルを含めて、われわれの地域は長く滞在するに値する魅力ある地域だと、固定概念も変えなければならない。

 4~5日から1週間程度の滞在中のゆとりある時間の使い方、暮らし方の提案も必要になる。その延長線上にテレワーク滞在もセカンドハウスもサテライトオフィスも存在している。

 コロナ禍を乗り越え、コロナ後を見据えた準備や行動が大切な時期である。コロナ以前に戻ってほしいものと、戻らないものがある。新しい未来を見据え、切り開こうとする志を持つべきである。心の豊かさや、心地よさが次の時代の価値となる。     

 
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