国内において、女性の管理職比率を30%に!女性の役員比率を10%に!と、女性が活躍する場を広げようとする動きが活発な昨今ですが、バス運転手の女性比率は約1・7%に留まっているのが現状です。
当社がバス運転手の採用支援サービスを始めて5年になりますが、スタート当時「女性を積極的に採用したい」というバス事業者は極端に少なく、「来る者は拒まない」と答えるに留める事業者がまだ大多数を占めており、女性の採用に関しては難色を示す事業者もまだまだ存在していました。そんな中、「女性の採用も視野に入れましょう!」と5年間にわたって各所で言い続けてきたのですが、「女性バス運転手を増やすには何か特別なアクションを起こす必要があると感じ、2017年、一般社団法人女性バス運転手協会を設立致しました。
女性バス運転手協会は、女性バス運転手を増やすための活動を行っております。例えば、約千社に及ぶバス事業者にアンケートを実施。女性バス運転手についての現状把握、今後の見通し、ハード・ソフト面の整備状況や課題などを集計・レポート化し、加盟している法人会員(女性バス運転手を積極採用中のバス事業者)にお届けしています。
また、現役の女性バス運転手やこれからバス運転手になりたい・興味がある女性に集まっていただく「女性バス運転手の会」を毎年開催しています。
この会の実施により、現役バス運転手同士のコミュニティを形成することができるほか、バス運転手志望者にとってはバス運転手という職業を詳しく知る貴重な機会となっています。
他にも「女性限定!バス営業所見学ツアー」を企画したり、さまざまな講演会やセミナーにお招きいただき、女性の採用に関してお話させていただく機会も増えてきました。
このような活動を通し、少しずつですがバス事業者に女性採用に関心を持ってもらえるようになってきました。まだまだ男性社会のバス業界ですが、5年前と比較すると着実に女性が活躍できるフィールドが広がってきていると実感しております。
(リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)