【令和時代における交通インフラの人材採用44】女性バス運転の採用~ハード面~ 女性バス運転手協会代表理事 中嶋美恵

  • 2020年8月4日

 本年9月、一般社団法人女性バス運転手協会は設立3周年を迎えます。女性バス運転手を増やしたい!女性が活躍できる環境整備を進めたい!という思いから立ち上げたこの協会、微増ではありますが、日を追うごとに個人会員、法人会員、賛助会員を増やしています。ニッチな分野ですのでなかなか大きく数字を伸ばすことはありませんが、想いを貫く地道な活動を続けることが重要だと考えています。

 そもそもバス運転手は男性比率が99%ですから、まずは女性運転手が業界のスタンダードを変えるところから着手しなければなりません。全国の女性に向けて「バス運転手になろう!」という広報PR活動をすることも大切ですが、同時に採用する側のバス事業者に受け入れ態勢を整えてもらうことも必要です。これには、ハード面の整備とソフト面の整備、そして何よりも「女性ウエルカムな雰囲気作り」が不可欠です。

 ハード面は、まずは営業所内の設備です。女性専用設備を持たないバス営業所は意外と多く、移転やリニューアルのタイミングで新設する事業者も少なくありません。また、倉庫スペースなどを整理した上でリフォームして、女性専用スペースに改造することもよくあります。お手洗い、洗面所、ロッカー、着替室、シャワールーム、浴室、仮眠室、休憩室、保育所などぜいたくを言えばきりがありませんが、都道府県や市区町村によっては女性専用施設の新設や増設のための補助金や助成金がある行政機関もありますので、整備される際は使えるものがないか調べてみると良いでしょう。

 せっかく採用できた優秀な女性運転手がお手洗いが男女兼用なことが嫌で退職してしまったという実話もあります。設備の充実はやはり重要なのです。もちろん施設が立派であるに越したことはありませんが、全国のバス事業者は苦しい台所事情です。また9割以上を占める男性運転手用の設備が老朽化しているのに、数名程度のあるいはこれからの採用のためにピカピカの女性用設備に予算を割くというのは、社内での反発もあることと思います。

 「女性用設備がないから女性採用がままならない、逆に、女性を増やせないから女性用設備に着手できない」という事業者の声も珍しくありません。まずは必要最低限の女性用設備を整え、女性採用を活性化し、少しずつ拡張していくのが現実的かもしれません。

 (リッツMC代表取締役社長兼女性バス運転手協会代表理事)

 
 
 
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