【交通トレンド分析9】東京駅から成田空港への格安バス、外国人も急増 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗

  • 2019年6月26日

 東京駅から成田空港へ最も安く行くことができる交通手段として人気がある格安バス。事前予約で片道900円(通常は千円)の「東京シャトル」(京成バスなど)、また片道千円で銀座・東京駅の両方から乗車の「THEアクセス成田」(ビィー・トランセグループ、JRバス関東)が好調だ。一部座席ではネットなどでの事前予約に対応しているが、それ以外は先着順の乗車となっている。

 国内LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが2012年夏に就航する際に都心と成田空港の間の交通アクセスの充実と、LCC利用時の空港アクセスにかかる費用を軽減するべく運行を開始したのが格安バスだった。運行開始当初は知名度も低かったことから運賃が安いにも関わらず、利用者は限定的であったが、年を追うごとに利用者は増加し、今では直近のバスに乗車しようとしても満席で次便以降になってしまう光景も珍しくなくなった。同時にバスの本数も増便が続き、今では二つのバスを合わせると10分に1本の運転間隔となったことで、満席時でも次便以降のバスもすぐに来るので、それほど待たずに乗車することが可能になっている。

 利用者層も大きく変化した。当初はLCC利用者をメインターゲットとしてスタートしたのであったが、今ではフルサービスキャリアの利用者や空港や航空会社関係者の利用も目立つが、それ以上に増えていることを感じているのが訪日旅行の外国人観光客である。調査をしてみると、少しでも安く都心へ行きたいという声が多い中、既に海外で販売されているガイドブックに加えて、SNS(ソーシャルメディア)においても成田空港から都心へ安く行ける交通手段として「東京シャトル」と「THEアクセス成田」が紹介されており、鉄道など他の交通機関には目もくれず一目散に格安バスを選ぶケースが増えているそうだ。

 お得な情報というのは、すぐに世界中に拡散されるということなのだろう。実際、「THEアクセス成田」は東京駅八重洲南口の改札口から至近距離の場所にバス停があり、大きなスーツケースを持ってバス停に並んでいる人が多く見られる。完全に都心と成田空港を結ぶ交通アクセスの一つとして定着した。

 また、成田空港から都心へ向かうバスでは「東京シャトル」では時間指定の乗車券の購入、「THEアクセス成田」では先着順の乗車になるが、どちらも直近に発車するバスが満席で乗れず、3本先のバスになることもある。人気があるからの問題ではあるが、もっと増便してもきっと利用者は確実に集められるだろう。

(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

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