【交通トレンド分析231】3月末はANAマイルの失効に注意 鳥海高太朗


 航空会社のマイレージプログラム。ANAやJALの日系のマイレージプログラムは積算から36カ月後の月末までの有効期限となっている。しかし、2020年春からの新型コロナウイルス感染拡大による特例措置が取られた。JALでは既に終了しているが、ANAマイレージクラブでは、ANAのホームページ上で有効期限延長の参加登録をすることを条件に本来有効期限が切れるはずのマイルがいったん失効になるが、すぐにマイレージ口座に戻される措置が1年ごとに更新されていたが、海外への往来の制限も昨年4月29日で完全になくなったこともあり、ANAでは有効期限延長措置を今年の3月31日をもって終了することをアナウンスしている。

 この延長措置は、自由に旅行ができない状況であったことで、特別対応ということで延長した経緯がある。ただ、旅行の制限がなくなったことで終了となり、ANAマイレージクラブのマイルをコロナ禍で特典交換していない人は特に注意が必要で、この機会に3月末で有効期限が切れるマイルがあるかどうかをまずは確認していただきたい。

 もし有効期限切れになりそうなマイルがある場合、ベストな選択は国内線、国際線の特典航空券に交換することである。マイルは特典予約をした段階で引き落とすことから、必ずしも3月末までに搭乗する必要はなく、4月以降の搭乗であっても3月31日までに特典予約を済ませて、マイルの引き落としをすれば問題ない。ただ、特典予約をキャンセルする場合には有効期限が切れたマイルは戻らないので注意が必要となる(変更であれば問題ない)。

 特典航空券以外の選択肢として、ANA国内線・国際線の航空券をANAホームページ上で決済することができる「ANA SKYコイン」に交換する方法もある。ANA SKYコインに交換後1年以内に利用すればよく、ANA SKYコインで購入した航空券はマイルが積算されるので、マイル修行、ポイント修行をする人に重宝されている。

 さらに3月31日まではキャンペーンで交換レートが20%アップされ、少なくても1万マイルで1万2千コイン(円)になる。ちなみにANAカード会員であれば1万マイルで1万4千コイン(円)となり、上級会員はさらに交換レートが良くなる。それ以外にもコンビニやスーパーなど日常で使える「ANA Pay」にも1円単位(1マイル=1円相当)で交換することが可能。マイル数が少なくても1マイル=1円にはなる。

 失効切れする前に交換することを忘れないように心掛けたい。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

 
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