
全国旅行支援が10月11日から開始となった。混乱も起こっているが、新規の予約もできるようになり、筆者自身も初日の10月11日に予約することができた。
このような状況の中、全国旅行支援を上手に活用することも含め、10月14~27日の間の連続3日間、JR東日本および三陸鉄道、伊豆急、富士急などの一部私鉄も利用できる乗り放題チケット「鉄道開業150年記念 JR東日本パス」の利用が開始された。偶然ではあるが、全国旅行支援の開始時期と重なったことで、この二つを上手に組み合わせることでJR東日本内を3日間お得に旅行をする人が増えている。価格は大人2万2150円、小人1万150円で、新幹線を含む特急列車の自由席は乗り放題で、指定席も合計4回まで利用できる。単純計算で東京―仙台を新幹線で往復するだけでも十分に元を取ることができ、青森まで足を伸ばせばさらにお得度は増すほか、何よりも途中下車が何度でもできるのは旅行好きの人にとってメリットがあるだろう。
JR東日本パス利用者は、宿泊とセットでは申し込むことができないことから、宿泊施設は別手配となる。一部使えないケースもあるが、多くの人は「全国旅行支援」の開始前予約に対応することになり、宿泊料金の40%が割引されることになり、さらに1泊あたり平日3千円、休日千円の地域クーポンが付与されることでメリットは非常に大きく、間違いなく、新幹線と宿泊がセットになったパック商品に比べてもお得度は高い。
今回の「全国旅行支援」では、公共交通機関独自の割引を使い、宿だけ「全国旅行支援」を活用した方がいいケースもある。また飛行機利用においてはLCC(格安航空会社)を活用したり、ANAやJALが発売するタイムセール、さらにはANAでは「今週のトクたびマイル」、JALでは「どこかにマイル」といった通常よりも少ないマイル数でお得に飛行機に乗れるケースもあるなど、無理して交通付きの宿泊にする必要はないだろう。ただ、ダイナミックパッケージをはじめ、ツアー商品を利用した方がお得なケースもあるので、さまざまなケースでシミュレーションした上で上手に組み合わせるのがお得に旅行へ出かけられるコツになる。ただ間違いなく、10月14日~27日に旅行へ出かけられる人にとっては「JR東日本パス」はお得すぎる乗り放題チケットであり、今回の「全国旅行支援」開始がさらに追い風となる。
地域クーポンで現地でおいしいものを食べ、買い物をすることが地方経済に貢献することになるだろう。
(航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)