【交通トレンド分析14】夏の風物詩 羽田駐車場の満車での乗り遅れ 航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗

  • 2019年7月30日

 いよいよ本格的な夏休みシーズンに入り、国内旅行・海外旅行へ出かける人が増えているなかで、この数年問題になっているのが羽田空港のターミナルに隣接する駐車場の混雑問題だ。2010年秋までは24時間最大2500円だったのが、国際線ターミナルのオープンに合わせて24時間最大1500円に値下げされた。

 国際線ターミナルに隣接の駐車場は、14年春に24時間最大2100円に値上げされて現在に至るが、24時間1500円に値下げされて以来、特に国内線利用者で自家用車を保有する人を中心に車で羽田空港を訪れる人が増え、旅行シーズンは満車で入庫待ちの光景が頻繁に見られる。

 夏休み期間は週末だけでなく、平日でも午前中に満車になってしまうことも多く、週末では朝8時前後に満車になってしまうこともある。特に午前中は出庫が少ないことからいったん満車になってしまうと、なかなか空車が出ずに2~3時間待ちということも珍しくないのだ。駐車場は一定台数の予約を受け付けているが予約開始と同時に満車になってしまうなどかなりの争奪戦で、ほとんどの車は利用する当日の空車狙いとなる。

 17年の夏から、国内線ターミナルに隣接する駐車場において、通常の24時間最大1500円を2100円とする多客期料金を設定し、今年の夏も7月13日から9月1日までが多客期料金の対象となっている。駐車料金がアップすることで利用者が減るという予想もあったが、目に見えて減ることはなく、今年も既に海の日の3連休では8時前に満車になるなど、利便性重視の傾向が見られる。

 羽田空港の駐車場混雑状況をインターネット上でリアルタイムに発信しており、筆者も自家用車で羽田空港を訪れることも多いが、自宅を出る前に空車状況を確認した上で出発している。

 混雑状況によっては、国内線ターミナルが満車でも国際線ターミナルに駐車場できることも多く、繁忙期は国内線利用者が国際線ターミナルに駐車することも珍しくない。

 駐車場も増築を重ねており、10年前に比べると駐車できる台数も国内線ターミナル・国際線ターミナル共に増えているが、それ以上に駐車場利用者も増えている。20年春には羽田空港国際線の発着枠拡大(50往復100便の増便)が予定され、ANA国際線の多くが第2ターミナルに移転し、現在の国際線ターミナルは第3ターミナルに名称変更する。

 さらなる駐車場利用者の増加が見込まれることから台数を増やすだけではなく、周辺エリアに「パーク&ライド」の開設も考える時期に来ているだろう。

 (航空・旅行アナリスト、帝京大学非常勤講師)

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