【オマツリジャパンの毎週祭日 88】新成人を乗せた神輿、冬の海へ お祭りフォトグラファー・古川ならい

  • 2021年7月21日

新成人を乗せた相州どっこい神輿

寒中神輿錬成大会(神奈川県藤沢市)

 湘南・江ノ島といえば、言わずと知れた観光スポットだ。海水浴にウォータースポーツ、年末から始まる大規模イルミネーション、近年ではしゃれた飲食店なども増え、デートスポットの定番といったイメージもあるだろう。その江ノ島の海岸で日常と違った光景が繰り広げられる日がある。今回紹介する「寒中神輿(みこし)錬成大会」だ。この大会は名前の通り、寒さの中、神輿を担ぎ、心身を鍛錬することを目的とし、1年の神輿渡御の無事を祈願する、藤沢鎌倉神輿連合会の行事だ。

 この日の神輿にはその年に成人を迎えた若者たちが乗る。皆で新成人を祝おうという、もう一つの目的があるのだ。そのため1月の成人式に近い日曜日に開催される。本来神輿に人が乗るのはご法度なのだが、この日だけは特別だ。新成人たちを神様級の扱いで祝ってやろうという心息気だろうか。

 会場である片瀬海岸東浜には朝から4基の神輿が並び、担ぎ手と見物客であふれかえる。真冬の海だというのに担ぎ手はふんどし一丁の出で立ちだ。新成人を乗せた神輿は勢いよく冬の海へ。神輿側面に設えた金具をカチカチと鳴らすリズムに合わせ「どっこいどっこい!」「どっこいそぉりゃ!」と、相州に伝わる「どっこい神輿」特有の掛け声が威勢良く上がる。

 棒の上に乗った新成人たちは屈強な担ぎ手たちに支えられ、意気揚々と相模湾の波の上を進んでいく。中には華やかな振袖姿で乗っている女性の姿も見える。大した度胸だ!

 海中渡御が終わると、砂浜では温かい豚汁が用意されており、参加者だけでなく見物客にも振る舞われる。たき火で暖を取りながら冬の海でいただく豚汁は格別の味だ。

 この時期の江ノ島は名物のシラスが禁漁期間に入ることもあり、正月の初詣シーズン以降めっきりと人出が減るそうだ。そんな中、この行事が江ノ島での冬の風物詩となっている。ここで神輿を経験した新成人たちが祭りの未来を担うようになることを願ってやまない。

(お祭りフォトグラファー・古川ならい)

【オマツリジャパン】
日本初の祭りサポート専門会社。「祭りで日本を盛り上げる」を目標に掲げ、祭りのコンサルティング、プロモーション、日本最大級のWEBプラットフォーム運営など、地方創生に取り組む。https://omatsurijapan.com

新成人を乗せた相州どっこい神輿

 
新聞ご購読のお申し込み  ベストセレクション

 メルマガ申し込み

注目のコンテンツ

第34回「にっぽんの温泉100選」発表!(2020年12月19日号発表)

  • 1位草津、2位別府八湯、3位下呂

2020年度「5つ星の宿」発表!(2020年12月19日号発表)

  • 最新の「人気温泉旅館ホテル250選」「5つ星の宿」は?

第34回「にっぽんの温泉100選・選んだ理由別ベスト100」(2021年1月1日号発表)

  • 「雰囲気」「泉質」「見所・レジャー&体験」「郷土料理・」の各カテゴリ別ランキング・ベスト100を発表!
Visit Us On FacebookVisit Us On TwitterVisit Us On YoutubeVisit Us On Instagram

2020年度「部門別・旅館ホテル100選」(2021年1月16日号発表)

  • 「料理」「接客」「温泉・浴場」「施設」「雰囲気」のベスト100軒

観光経済新聞の人材紹介

  • 旅館・ホテルの人材不足のお悩み無料相談はこちら