【オマツリジャパンの毎週祭日 16】マタギとジビエに出会う秘境祭 奇祭ハンター・マック

  • 2020年1月9日

マタギ文化に触れつつ、桜と雪景色、露天風呂が堪能できる

小玉川熊祭り(山形県小国町)

 今回は世にも貴重な奇祭の一つ、「小玉川熊祭り」を紹介する。舞台となるのは、山形県奥地にある小国町の小玉川地区。標高2105メートルの飯豊山を盟主とする飯豊連峰が連なり、東北アルプスの異名を持つ山岳地帯だ。中でも110人ほどの集落である小玉川地区は、古くから多くのマタギが暮らしてきたという特殊な土地柄。

 同地では春の狩猟が終わると、熊の供養と山の神への感謝を捧げる神事「熊祭り」がマタギ衆のみの間で三百余年も続けられてきたが、約30年前から一般公開され、毎年5月4日に行われるようになったという。

 会場に着くと、ゴールデンウイーク真っ盛りなのに遠方の山々には万年雪が残り、桜も満開だった。肝心の熊祭りのほうは、朝10時半から現役のマタギが熊狩りの様子を再現する「熊狩り模擬」を実演。漫画だと熊と猟師が一対一で対峙(たいじ)するシーンが定番だが、ここで再現されるのは獲物を四方から囲む「巻狩り」。つまりはチーム・プレイだ。

 その後、熊祭りはマタギの勢子になりきって大声を出し合う「勢子大会」、山の恵みを神に感謝する「神事」、地元の特産品や宿泊券が当たる「抽選会」が行われた。

 当地のご当地グルメとしては「熊汁」は外せない。実際、会場では朝から整理券が配られ、それでも長蛇の列ができる人気ぶりだった。ちなみに私は今回、マタギの主人と奥さんが経営する「民宿奥川入」に前泊。夕食で貴重な熊汁を味わった。熊肉は流通量が少なく、基本的に地元でのみ消費されるレア食材。究極のご当地ジビエだ。正直、獣肉だから「臭みが強い硬い肉だろう」と思っていたが、食してみると臭みはなく、トロトロで甘味とうま味が強かった。コラーゲンもたっぷり。何杯もおかわりしてしまったことは言うまでもない。

 貴重なマタギ文化に触れられ、ご当地ジビエの熊汁も食せる小玉川の熊祭り。次の5月の大型連休で訪れてみては?

 (奇祭ハンター・マック)

※オマツリジャパンのライターが全国の魅力的な祭りを紹介します。

【オマツリジャパン】
日本初の祭りサポート専門会社。「祭りで日本を盛り上げる」を目標に掲げ、祭りのコンサルティング、プロモーション、日本最大級のWEBプラットフォーム運営など、地方創生に取り組む。https://omatsurijapan.com

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