輪島塗で新鮮な魚を
第1050回よその旅館ホテル
――ねぶた温泉について、教えてください。
「お客さまから『青森のねぶたと関係があるの』と聞かれますが、関係はありません。旅館から東へ約300メートル先の地名が『寝豚』。由来は、ここに湧いていた温泉でイノシシが寝そべって傷付いた体を癒やしていたという言い伝えからです」
――宿のセールスポイントは。
「テーブルやお盆、食器などは、すべて地元の名産である輪島塗の漆器を使っています。京都の一流料亭でもこれだけの輪島塗をそろえているところはないでしょう」
――食事の特徴は。
「近くの輪島港で揚がった新鮮な魚を輪島塗の漆器でお出ししています。輪島は、険しい山がなく、里山里海の地域です。新鮮な魚介に加え、春は山菜、秋はキノコ、木の実など山の幸にも恵まれています。その豊かな地元の食材を使った会席料理を提供しています」
――新型コロナウイルス感染症の影響はありますか。
「部屋数の少ない日本旅館ですので、お客さまとのコミュニケーションを大切にしています。平時であれば、お客さまには地元のものや人との触れ合いを楽しんでいただきたいのですが、それが思うようにできません」
――最近の入り込み状況は。
「コロナ感染拡大防止のため4、5月は完全に休んでいて、6月から営業を再開しました。石川県で県民対象の宿泊キャンペーンが6月4日から7月末まで実施されたこともあり、6~8月は満室の状態です。Go Toトラベルキャンペーンも始まりましたが、来年1月末に終了してしまうので、2月以降が心配です。気を緩めるわけにはいきません」
【20室、1泊2食付き1人2万5千円から(税別)】
ねぶた温泉 海游 能登の庄