JTBと日本航空(JAL)は4月27、28の両日、原発事故による風評被害を受ける福島県を応援しようと東京都内で福島県産野菜の直売会を開いた。直売会には両社の福島県出身の社員や同県内に配属予定の新入社員が参加。「がんばっぺ福島」と気合いを入れた後、同県から持ち込んだ新鮮なトマトやキュウリなどを笑顔で販売した。
JA全農福島などの協力を受け、安全基準をクリアした野菜や果物など約10種類、約2トンを東京モノレール天王洲アイル駅など都内3ヵ所で販売した。
このうちJALプラザ有楽町(千代田区)の前では4月27日、「がんばっぺ いわき」の横断幕を背に、両社社員が福島県産野菜の安全やおいしさをアピールしながら販売を行った。参加したJTB新入社員の嵯峨奈央子さん=写真左から2人目=は、秋田県出身でJTB東北郡山支店への配属が決まっている。「東北は田舎の自然や伝統行事、おいしい食などの魅力であふれている。旅行業を通して、東北の魅力を多くの人に伝えたいし、福島の人はじめたくさんの人に笑顔を届けたい」と旅行業界の一員としての決意を新たにしていた。
直売会の応援に駆け付けた清水愼一JTB常務は、「福島に行き復興を応援したいと思っていてもなかなか行けない人が多いことから、東京でできる復興支援の1つとして企画した。今後も観光業界は厳しい状況が続くだろうが、福島はじめ各県とも連携してできることから支援していきたい」と語った。
東北出身の両社社員がPR