JTBは4月22日、遊び、体験の予約サイト「asoview!(アソビュー)」を運営するアソビュー(東京都渋谷区、山野智久代表取締役)と着地型商品の販売強化に向けた包括的な業務提携を締結したと発表した。アソビューの豊富な着地型コンテンツを活用し、着地型マーケットの取り込みを早急に進める。
アソビューは、2012年7月から予約サイトを運営。全国約2700店舗の事業者と提携し、アウトドアレジャーや地域文化の体験プログラムを約300種類・約6千プランを予約できるサービスを提供している。
JTBは、旅行の構成要素のうち移動、宿泊、食事、土産の取り扱いでは他社をしのぐが、「現地での体験、遊び」の品ぞろえは不十分。JTBの古野浩樹グループ本社執行役員旅行事業本部副本部長は「この分野で圧倒的な商品ラインアップを持ち、さらに開発の能力、スピードがナンバーワンであるアソビューと業務提携して一気に着地商品のボリュームを拡大し、他社よりも先にマーケットを席巻したい」と提携の狙いを語る。
今回の提携によりJTBホームページや旅行予約サイト「るるぶトラベル」、訪日外国人旅行予約サイト「ジャパニカン」、法人ソリューション、福利厚生サービスなどでアソビューの着地型コンテンツを提供していく。
一方、アソビューは「JTBの胸を借り、共に市場を創造して、消費者により多くの感動とワクワクの機会を提供したい」と山野代表取締役。
JTBは今回、アソビューへの資本参加も行うが、その出資額、出資比率については「数億円、数%」(古野執行役員)との回答にとどめ、数字は公表していない。役員の派遣も行わないという。現に貢献する」を掲げる。この方向性を踏まえ、「価値創造産業への進化」と「新しい需要の喚起」「観光立国の推進」の三つを旅行業の任務、使命としている。
提携発表会で握手をする古野JTBグループ本社執行役員(右)と山野アソビュー代表取締役