JNTO、中国の旅行業120人を招請


 日本政府観光局(JNTO)は20日から、中国の旅行会社の担当者約120人を研修旅行として北海道に招く。訪日旅行の企画力、販売力のアップにつなげてもらう訪日旅行スペシャリスト育成事業の一環。中国で人気が高まっている北海道の観光地を案内し、商品の販売を促したい考えだ。

 中国からの訪日旅行者は、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件の影響を受けて、昨年10月以降、前年を下回るペースで推移しているが、旅行会社の招請を通じ商品の造成、販売を促進し、春節の旅行シーズン後をにらんで需要の回復、拡大を目指している。

 60人ずつ2班に分かれ、6泊7日の日程で北海道、東京、横浜を視察してもらう。北海道では、札幌や小樽を見てもらうほか、ニセコでは雪にかかわる観光を、洞爺湖や登別では温泉や旅館を体験してもらう。

 道東を舞台にした中国映画「非誠勿擾」のヒットなどで北海道を訪れる中国人は急増している。北海道経済部観光局の統計では2009年は前年のほぼ2倍、9万3千人に上った。ツアーでは道東以外にも、夏は美瑛や富良野、冬は札幌や小樽、洞爺湖、登別などが人気だという。

 中国からの訪日観光は、ゴールデンルート(大阪〜東京を東海道沿いに旅行するルート)がシェアの大半を占めているが、JNTOでは「上海市、広東省、北京市など沿岸部で販売されてきた北海道ツアーが、内陸部市場でも定番化してきている」と指摘している。

 
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